それは遥か遠い昔のお話・・・。
ここはグラール星団・惑星モトゥブにおいて、独立自治権を持つある王国。
広大なオアシスを中心に据えるこの国は、山間部にある鉱脈と、国の中心を貫く長大な運河による交易によって栄え、民を第一に思う王による統制で、人々は平和な暮らしを謳歌していました。
野には色とりどりの花が咲き、木々の梢には小鳥たちの歌声が響くある春の日のこと、王は後ろ手を組み、落ち着かない様子でうろうろと玉座の前を行ったり来たり・・・。
しばらくして執政官のひとりが喜びを隠すことなく、大きな声で叫びながら、城の最上階にある王の間へと、息を切らし駆け込んできました。
「王様!王様!!双子です、王妃様が双子の王女様をご出産されました!」
双子の王女誕生の吉報は、城勤めの使用人たちによって、瞬く間に国中に広まり、城下街は早くも双子の王女誕生の話題で持ちきりとなりました。
「可愛い双子の王女さまですって!」
「王様、王妃様もさぞお喜びでしょうね!」
誕生祝賀式典へ向けて国は興奮に包まれ、街では市民の手による祭りの準備も進められています。
この国では王女が生まれたとき、その健やかな成長を祈願して、出産後すぐに、18年後に行われる王女の成人の儀式用の儀礼服を仕立てる習慣が古くから続いていました。
「よくやった、よくやったぞ、がはははは!」
豪胆な笑い声とともに、王がまだベッドで横になる王妃の元へ、愛する妻への労いと、わが子の顔を見るためにやってきました。
「あなた、いけませんよ?この子たちが起きてしまいます」
王妃も笑顔を隠すことなく傍らの夫の手を握り、可愛い我が子を見つめています。
「うむ、それにしても可愛いのう」
瀟洒な装飾が施された王女たちの揺り籠を覗き込み、溶けるような笑顔の王。
王が仕立て上がったばかりのライトブルーとロイヤルブルーの儀礼服を、すやすやと眠る王女たちの枕元にそれぞれ置いたその時------、強烈な閃光が窓から差込み、爆発音とともに城が揺れました!
「な、何事だ!」
あわてて窓から城下町を見ると、いたるところから爆煙が上がり、見慣れぬ黒い人並みが城門を容易く破り、稲妻のような侵攻速度で城に近づいてきます!!
何者かの突然の襲来に街のお祭りムードは一転、人々の逃げ惑う叫び声、そして断末魔の悲鳴とともに国は蹂躙されていきました。
それは、王国の鉱山に眠る豊富な資源を目的とした、隣国による侵略でした。
王国は7人の屈強な戦士たちを団長とする強力な騎士団を有しているにもかかわらず、王女誕生という隙をつかれ、滅ばされてしまいました。
生まれたばかりの王女のひとりは隣国の兵士によって略奪され、もうひとりの王女は間一髪のところを王妃の側近の手によって、運河へと揺り籠に乗せたまま流されました。
それぞれがあの儀礼服と共に・・・。
揺り籠のまま運河に流された王女は、王国からは離れた下流で運よく若い夫婦に拾われ、貧しいながらも沢山の愛情を受けて育てられました。
そしてハルルと名づけられたその赤ん坊が、美しく優しい女性に成長したある日のこと。
どこからともなく現れた闇の軍団が、グラールでイタズラの限りを尽くし始めました!
実は、その軍団を率いるのは数年前に王家を滅ぼされ、隣国さらわれたあの双子の王女の一人くまこだったのです。
くまこは自分の王国を滅ぼした隣国の王家に養女として育てられ、我儘放題、性質の悪いイタズラ娘に成長していました。
「ハルル、これを・・・」
そういって成長したハルルに養母が差し出したのは、あのライトブルーの儀礼服。
「お母様、これは・・・?」
ハルルを育てた二人は、かつて河の上流にあった王国が隣国の侵略によって滅ぼされたこと、そしてその日に河で拾った赤ん坊を育てたこと、その全てを話しました。
それから数日後、ビジフォンのニュースに映し出される自分のものとは違ったカラーの儀礼服に身を包む闇の軍団総帥くまこを見ながら、ハルルは運命の糸を感じます。
そして、グラール中を震撼させている、くまこ率いる闇の軍団のイタズラに立ち向かう為、ハルルは志を同じくする仲間を集め光の騎士団を結成!
二人はあの儀礼服を身に纏い、お互いを元双子の王女とは知らずに、運命の戦いの火蓋が切って落とされたのです!
その両軍の激しい戦いを、後の人々はこう呼ぶ事になります、そうそれは・・・
「くまこの乱」
惑星パルム、惑星ニューデイズ、惑星モトゥブ、グラール太陽系3惑星のラグランジェポイントに浮かぶ宇宙都市、ガーディアンズコロニー。
100万人以上が暮らすこのメトロポリスでも、闇の軍団によるイタズラの被害は甚大なものであった。
「こら、デ・・・いや、総裁。もっと背筋を伸ばして・・・はぁ」
「総裁ちゃん、大事な会談なんだよ?ほらほら、オルアカロールはもういいでしょ?」
ダルガン展望台----、この宇宙都市の発展に尽くした人物の名を冠するこの展望台は、ハルル率いる光の騎士団の本拠地である。
「我々をここに呼びつけるなんて、ハルルも良い度胸をしている」
パープルのボディパーツに身を包むこの女性型キャストの名はOLD-TUNE、“古えの歌”の名を持つこのキャストは沈着冷静にして質実剛健、そしてくまこに忠誠を誓った闇の軍団参謀の一人である。
「もぅ、いつまで食べているの!ちょっとだけ我慢なさい!」
どこか妖艶な雰囲気を持つこのビースト女性はメタリカ、くまこと共に育ち、彼女のよき友であり、身回りの世話係りでもあった。
かの王国を滅ぼした国の占い師の家系に生まれ、錬金術にも長けている彼女もまた、くまこ率いる闇の軍団参謀の一人。
いま、くまことその参謀両名はハルルの呼び出しに応じ、光の騎士団本拠地の一室で彼女が来るのを待っていた。
「お待たせしました」
ライトブルーの儀礼服に身を包み、ハルルも二人の参謀を従えてやってきた。
「くまこ・・・僕の帽子を・・・僕の帽子を返せっ!」
ハルルの背後に隠れるようにそう言い放った、年齢にそぐわない少年のような容姿のヒューマンはギンジロー。
くまこのイタズラによって、自身の親ですら知ることのなかった重大な秘密を暴かれてしまった光の騎士団参謀の一人。
「・・・」
無言のままくまこを睨み付け立ち尽くすキャストの名は緑茶王、彼もまた、くまこのイタズラによって心に深い傷を負った一人でもある。
ハルルの着る儀礼服とその顔立ちに、かつて仕えたことのある国の王妃の面影を見て光の騎士団に参加したことは彼女にはまだ伝えていない・・・。
「ギン、落ち着きなさい。失礼しました、遠方よりのご足労感謝いたします」
「よろしくまこ」
これから対峙するであろう相手にも慇懃な挨拶のハルルに対し、くまこはオルアカロールを・・・いや、人を食った態度で挨拶を交わした。
「無礼ではないか」表情の読み取れないキャストの緑茶王からも憤りが感じられる。
「ごめんね、団長さん。“よろしくまこ”は総裁ちゃんの真心こもった挨拶なのよ?んふふ」
「結構です。それでは、はじめましょう」
ハルルは冷静さを保ったまま、くまこの一団とは円卓のちょうど正反対にある椅子に腰を下ろした。
後の歴史書に『ダルガン会談』と記されることになるこの会談で、両勢力が、ダルクファキスの討伐数による競い合いにより、雌雄を決することが決められたのである。
「面白い、その申し出、闇の軍団も受けて立ちますよ」OLD-TUNEの電子頭脳ではすでに決戦に向けた計算が始められていた。
「勝てば今後はイタズラし放題、ってことね?」
「うむ、では双方に準備もあろう。決戦は3回行い、初戦は次の週末に、ここダルガン展望台でいかがだろうか?」
「それでよろしいかしら?」
「よろしくまこ」
こうして、秋も深まりつつある10月某日、ダルガン展望台で、光の騎士団と闇の軍団は、決戦の時を迎えることとなったのである。
「いよいよですね」
ハルルは儀礼服の襟元を正しながらそう呟いた。
開幕戦 10月4日
光の騎士団、闇の軍団、それぞれの呼びかけに24名ずつの精鋭が集まり、戦いの火蓋が切って落とされました。
ダルクファキス討伐結果は、光の騎士団が51体、闇の軍団が44体。
中盤戦 10月11日
光の騎士団参謀の寝返り・・・、事故による闇の軍団参謀負傷・・・、それぞれの勢力がトラブルを抱える中、闇の軍団が勝利!
中盤戦の討伐結果は、光の騎士団69体、闇の軍団73体。
総討伐数では光の騎士団がリードするも、その差は極僅か。
最終決戦 10月18日
闇の軍団へ寝返ったのかと思われた光の騎士団参謀が団へ復帰、闇の軍団もその勢力を拡大。
「我らに光あり!」
「KUMAKOせよ!」
各勢力の鬨の声が響く中、次々に討伐されていくダルクファキス。
最終決戦では、光の騎士団が111体、闇の軍団が89体を討伐し、総討伐数231対206で光の騎士団が勝利しました。
「いた~い!」
ダルガン展望台・光の騎士団本拠地にあるハルルの執務室では、パンパンという乾いた音が鳴り響いていた。
「大きなお尻がもっと大きくなっちゃうよ;;」
くまこはジンジンとするお尻を押さえながら、涙ながらにハルルにうったえた。
「もう、皆さんに迷惑はかけないと、そう誓いますか?」
「うん・・・だからもう許して・・・」
「では、あなたにはグラールの皆さんへの謝罪会見と軍団解散声明を出して頂きます、そして、闇の軍団の皆さんには1500時間のボランティア活動を命じます」
「はーい、よろしくまこ;;」
ハルルの平手打ちが相当堪えたのであろう、嗚咽に混じり、くまこは力無く答えた。
「分かってくだされば、それで良いのですよ」
優しい笑顔とは裏腹に、ハルルは「何故?」という疑問と共に同じ儀礼服を着るくまこの背中を見詰めていた。
「その背中の紋章は・・・」
ハルルが呟いたその時、執務室の扉が開き、光の騎士団参謀の緑茶王が入ってきた。
緑茶王は跪き、深々と頭を下げると落ち着いた声で話し始めた。
「団長・・・、いえ、ハルルさま。そして、くまこさま。私は、第2騎士団、赤の団団長の緑茶王です。お会い出来て光栄に存じます」
「お会い出来てって・・・どういうことですか?」
「なんのことー?」
ハルルとくまこは顔を見合わせて、眉をひそめた。
「その背中の紋章・・・、ハルルさまの儀礼服では、長い髪に隠れていたために、確認が出来ませんでしたが、今、私は確信いたしました」
「確信?」
声を揃えて聞き返す、ハルルとくまこ。
「はい、今から十数年前、隣国の侵略によって滅ぼされたモトゥブの王国をご存知だと思います」
「それは母から聞いています、ですが・・・」
ハルルの言葉を遮るように緑茶王は続ける。
「私は王国の騎士。あなたたちは、その王国の、双子の王女であらせられます」
「えっ?」
「・・・」
驚きのあまり口のふさがらないハルル、どこからともなく取り出したサンドイッチを頬張るくまこ。
「くまこさん・・・オルアカロール、どこに隠し持っていたのですか・・・」
「てへ♪」
先のダルガン会談では、その振る舞いに憤りを感じた緑茶王だったが、今は穏やかな気持ちでくまこを見ていた。
「お二人に見ていただきたいものが御座います」
その翌日の早朝、モトゥブのフライヤーベース前の広場には、懐かしい香りのする空気を胸いっぱいに吸い込むハルルと、くまこの姿があった。
緑茶王の案内で着いた先は、今は廃墟となったかつての居城だった。
「もう絨毯もぼろぼろですね・・・」
かつての繁栄が想像しにくいほどに、城の廃墟化は進んでいた。
「暗いね・・・、でも、もしかしたら、私達がここの王女だったって手がかりが見つかるかもしれないよー」
くまこは、ハルルと緑茶王を置き去りに、足早に城の奥へと進んで行く。
くまこの後をゆっくりと進む、ハルルと緑茶王。
「ハルルさま、私は確信しています。あなた様は、王妃さまに生き写しです。そして、くまこさまは・・・」
緑茶王の言葉を遮るように、広間の奥からくまこの声が響いた。
「こっちにきてー!大きな絵がかざってあるよー!!」
「見て、ハルルー。あの女の人、ハルルそっくりだよ」
「隣の・・・」
「はい。くまこさまは、我が王の面影を受け継いでおられる」
今は無き主君の肖像を前に、跪いたまま緑茶王は言葉を続ける。
キャストにもかかわらず、緑茶王の両肩は感情を抑えることが出来ずに、わなわなと震えていた。
「お二人のご帰還を嬉しく思います。濃いブルーの儀礼服は第一王女の証」
「私達の、本当のお父様とお母様・・・」
「ぱぱ、まま・・・なんだね」
肖像画をしばらくの間見詰めていたハルルはくまこの方を向くと膝をつき、彼女を力いっぱい抱きしめた。
「お姉様・・・私のお姉様なのね?」
溢れる涙を拭おうともせず、ハルルはくまこの肩に顔をうずめた。
くまこもハルルを抱きしめ、涙を流した。
廃墟と化した暗い城の中、両親に見守られ抱擁する二人の姉妹に、朽ち落ちた天井の隙間から暖かな陽の光が差し込んでいた。
「お姉さま・・・」
「ハルル・・・」
「ふふ、お姉さま。この中庭もお花でいっぱいになりましたね」
二人の王女が国の再興を決めてから、半年が過ぎた。
かつての親交国の援助や、いまだ資源豊富な鉱脈による貿易、豊かな自然と新しい仕事を求めて人が集まり、王国はかつての繁栄を急速に取り戻しつつあった。
グラールを救った光の騎士団団長ハルルの影響も少なくは無かったが、領土を取り戻すべく奔走した、くまこの功績も多大なものであった。
「ねぇ、お姉さま。今の暮らしはどうですか?」
「ん?」
花畑で遊ぶくまこの笑顔を見て、(質問の答えは)「必要ありませんね」とハルルは独り言のように小さく呟いた。
ここは城の最上部にある謁見の間、隣国の大臣との会談を終え、椅子に座ったままハルルは大きく伸びをした。
「ふぅ・・・」
「お疲れ様で御座いました」
「ギン君、あなたもね」
「団ち・・・いえ、ハルル様も政(まつりごと)が板についてきたのではないですか」
「お世辞はいいですよ」
苦笑で答えるハルルだったが、ギンジローは決して世辞で言ったわけではなかった。
今は王国の大臣の任に就いているギンジローから見ても、その政治手腕は頼もしいものである。
「そういえば、お姉さまはお休みされたのかしら?」
ハルルは、隣で書類の束をかき集めるギンジローに尋ねた。
「はい、くまこ様は先程まで教育係りの者が礼節をお教えしておりましたが、今しがたお休みになられたようです」
ギンジローはそう答えると頭を下げ、まとまりきってない書類の束を胸に抱えながら、謁見の間から出て行った。
「お姉様には辛い日々かもしれないけど、ゆくゆくは第一王女として、この国を背負っていただかないと・・・」
ハルルは、実の姉に対し、無理なスケジュールで不慣れな教育を強いる事に心苦しさを感じていた。
そして、ここ最近のくまこの様子に、元気がないことも憂慮していた。
既に夜も深く、自室に戻り休もうと、月明かりにぼんやりと照らされた城の通路を歩いていたハルルは、何ともいえない胸騒ぎを覚えた。
そして振り返ると踵を返し、自室とは反対のくまこの部屋へと向かうのだった。
「ちょっと様子を伺ってみようかしら・・・」
城の北塔、上層階にあるくまこの部屋へと階段を登っていくハルル。
“コンコン”
「お姉様、もうお休みですか?少しお話しませんか?入りますね」
返事は無かったが、階段の突き当たりにある扉をノックして開き、ハルルはくまこの部屋に入っていく。
部屋の中は薄暗く、調度品が月明かりに照らし出されていた。
「お・・・お姉様?」
ベッドの上をみたハルルは、そこに横になっているはずの姉の姿が無い為に疑問の言葉を発した。
「エヘヘっ」
ハルルが声の聞こえた方をみると、窓辺に小さな小太りのシルエットが立っていた。
そこには、あの儀礼服に身を包んだ、くまこの姿があった。
「お姉さま・・・?こんな夜中にそんな格好で・・・、一体どうされたのですか?」
ハルルがそう尋ねるが、くまこは窓のほうを向き小さな体で出窓の縁まで登り、両開きの窓を勢いよく開け放った!
「お姉さま、何を!?」
ハルルがそう叫ぶのと同時に、窓の外から部屋の中へ眩しい光が差し込み、ハルルは一瞬視力を奪われる。
「総裁ちゃん、おっひさー♪」
そこには窓の外側に浮かぶ、オープンスタイルのエアカーに乗ったメタリカの姿があった。
「くまこ総裁、手紙はもっとキレイな文字で書いてくださいね!!」
メタリカの隣で運転しているOLD-TUNEが、くまこから受け取った手紙を手で掲げ、文面を指差して文句を言ったかと思うと、クシャクシャに丸めて部屋の中に放り込んだ。
「エヘヘ、くまこお勉強飽きちゃった♪」
「待って!お姉様っ!」
そう言ってエアカーに飛び乗ろうとするくまこを、ハルルは呼び止める。
「ごめんね、ハルル。でも、くまこ行かなきゃ」
くまこは窓枠に手をかけたまま顔だけ振り返ると、今までとは違う少し落ち着いた声でそう答えた。
それを聞いて、ハルルは表情を和ませる。
「いいえ、お姉さま。引き止めるわけではありません・・・いってらっしゃい、お体に気をつけて」
ハルルはそう言うと、ゆっくりとくまこに近づいて跪き、ぷくぷくとした赤ん坊のような彼女の左手を取り、その甲にそっとキスをした。
「ふ・・・」
くまこは一瞬だけニヤリと笑うと、勢いよくエアカーの後部座席に飛び乗った。
「うわっ!」
何かを振り切るかのように、くまこがあまりにも勢いよく飛び乗ったために運転席のOLD-TUNEは短い悲鳴を上げた。
「ねぇ!次はどんなイラズラしよっか!!何が良いかな?ねぇねぇ、何をしたい?」
くまこは前の座席に身を乗り出して、二人の参謀に笑顔でまくし立てる。
「そうね、それは・・・キャ!オチュン、ちゃんと運転してよ!!」
急に発進したエアカーの中で、メタリカが叫ぶ。
「フハハハ!これからまた忙しい日々が始まりそうですね!」
アクセル全開でエアカーを飛ばすオチュンは、いつになくご機嫌だった。
「行ってしまわれた・・・」
くまこの寝室からつながるバルコニーに出て、どんどん小さくなっていくエアカーの影を、ハルルはしばらく見詰めていた。
エアカーが見えなくなった後、小さく笑みを作ると、部屋へ戻り、開け放たれたままの窓を閉めて部屋の中を振り返る。
ふと、床に落ちているクシャクシャに丸められた塊に気がついた。
それはOLD-TUNEが投げ込んだ、くまこが彼らに宛てた手紙だった。
ハルルは丸められた手紙を拾い上げると丁寧に広げ、書かれた文字を見て思わず笑いがこぼれた。
「ふふふ。もしかしたら、また、お姉様とケンカをする時が来るのかもしれませんね」
そう言うとハルルはその手紙を、くまこのベッドの上にそっと置き、静かに部屋を後にした。
~ Fin ~
☆あとがき☆
【くまこの乱】~運命の王女~ いかがだったでしょうか?
イベント【くまこの乱】での光の騎士団勝利を受けて、クオレさんと共同で製作した物語です(^-^)
ですが、この物語はイベントにご参加いただいた皆さんで作り上げたものでもあるんです。
もし、闇の軍団が勝利していたら・・・また違った物語になっていたでしょうね。
プロローグ、イベント、そしてエピローグを通じ、笑いあり?感動あり?、【くまこの乱】は楽しい物語になったと思います♪
クオレさん原案の最後の手紙のくだりですが、文章でなく画像での演出とさせて頂きました。
こういうことが出来るのも、ブログならではですよね(^-^)
グラール中を巻き込んだ姉妹ケンカ、このエピローグも含めて皆さんに楽しんでいただけたのであれば幸いです♪
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