小説

2009年3月 5日 (木曜日)

Turn Up The Radio!第十四夜

ピッ、ピッ、ピッ、ポーン!

 

 

 

 

 

 

 

(前回のあらすじ)

皆が家族のようと形容される小さな町。そこで郵便配達員をしている男は、町外れの小高い丘の上にある白い小さな家に、半年ほど前から頻繁に手紙を届けるようになった。

届けられる手紙はいつも、差出人はエンゼル氏、宛名はこの家に祖母と二人暮らしのメアリだった。

郵便配達員の男は、一度だけメアリらしき人物を遠めで見かけたことはあるのだが、直接手紙を手渡したことは無い、それどころか彼女の声すらも聞いたことは無かった。

配達のとき、いつもは玄関扉の隙間に手紙を挟んで帰るのだが、扉の開け放たれている春の日にメアリの祖母と会話したことで、配達員の思う“何故?”が少しずつ明らかにされていく。

それと同時に、次々にメアリに届く手紙に対する不可解な疑問も増えていった。

 

 

今日も僕は、町のいろいろな人たちに手紙を届ける。

それぞれの手紙がどんな内容なのか、一介の配達員である僕には推し量ることも出来ない。

しかし、良くも悪くも、ひとつの手紙が受け取った人のその後の人生までも左右することがある。

僕は、人々の様々な想いが文字という形を借りて綴られた“手紙”というものには、そうした力があると信じている。

そして、そんな手紙を届けることが僕の仕事であり、使命であり、生きがいでもある。

 

今日も、あの町外れの小高い丘の上にある白い小さな家へ僕は向かっていた。

少しだけ息を切らしながら丘を登り、目的の家の全貌が目に入ってから、肩から袈裟懸けにしている鞄より一通の手紙を取り出した。

もちろん、エンゼル氏からメアリに宛てられた手紙だ。

その日もあの春の日のように、扉は開け放たれていた為に僕は呼び出しブザーを鳴らし、メアリの祖母である老婦人がキッチンの扉(恐らくそうだろうと思われる扉)から出てくるのを待っていた。

「ん?」

老婦人を待っている間、何気なく手に持っていた手紙を眺めていたのだが、あることに気がついた。

その手紙の差出人住所は、僕の知らない土地のものだった。

この仕事を続けているうちに、行った事のある場所はもちろん、行った事の無い街の名前でもこの国のどのあたりに位置するのかは大体覚えていた。

でも、メアリに宛てられたこの手紙のエンゼル氏の住所にある地名は、未だかつて見たことの無いものだった。

もちろん、海外からのエアメールならば知らなくても無理は無い、でもこの手紙はエアメールではない。

しかし、広大な土地を持つこの国のことだ、僕の知らない地名があったとしてもおかしくは無いだろう。

「知ったかぶりも大概にしないと、笑われてしまうな。」

そんな風に自嘲気味な独り言を呟いたときに、老婦人はリビングの奥にある扉より、いつものエプロン姿で現れた。

「こんにちは、エンフィールドさん。郵便です。今日は少し暑いぐらいの陽気ですね。」

エプロンで両手を拭く老婦人に手紙を差し出しながら、差し障りの無い挨拶を交わす。

「いつもご苦労様です。そうですね、冷え込む一日よりはメアリの調子も良くて助かります。」

「調子?・・・あ、いえ、それでは失礼しますね。」

老婦人に手紙を渡すと、僕は足早に次の配達へと向かった。

そして、丘を下りながら老婦人の言葉を反芻していた。

メアリの調子・・・、確かに老婦人はそう言った。

もしかしたら、メアリは何かの病気を患っていて、あの家の2階に幽閉されているのかもしれない。

そうだとしたら、外出できないことの理由としても分かるし、外出が出来ないのであれば文通相手からの手紙を楽しみにしていることにも納得が出来るのである。

いくら顔馴染みだとは言っても、首を突っ込んではいけないものだと感じたので、あえてそれ以上を聞き出すことはしなかったのだが、差出人住所だけは最後まで頭の片隅に引っかかっていた。

 

その日の夜のこと、僕は仕事から帰宅すると、夕食もとらずに書斎に引きこもり、あることを調べていた。

(コンコン!)

開いたままにしてあった書斎の扉がノックされる音が耳に入り、扉を背にするように配置された机のイスに座ったまま振り返ると、そこにコーヒーカップとサンドウィッチの乗った皿を持って妻が立っていた。

妻は、机の上に用意してくれた夜食を置くと、心配そうに僕の顔を覗き込んだ。

「あなた、どうされたの?お食事もとらずに・・・、地図帳?」

「あぁ、ごめん・・・。心配をかけたね、どうしても調べたいことがあってね。」

妻が用意してくれた夜食を頬張りながら、今日あったことを話した。

「だめよ?差出人のプライバシーでしょ?・・・。タブーなのでしょう?」

「分かっているよ、あくまで個人的な興味なんだ。今日見た知らない住所が、どこの地名だろうってね。」

その時には、それ以上の詮索をする気ももちろん無かったし、見たことの無い土地名がどこのものだろうという至極単純な興味からの行動だったのは間違いない。

「先に休みますね。お体に障りますよ・・・、あなたもほどほどにね。」

「あぁ、ありがとう。おやすみ。」

「おやすみなさい。」

彼女におやすみのキスをしてからまた机に向かい、しばらくは地図帳とにらめっこをしていていたのだが、結局は件の住所がどこの土地のものかは分からずに、机に突っ伏して寝てしまっていた。

 

 

 

それから数日後、僕の郵便鞄にはまたメアリへの手紙が入っていた。

いつもどおり、あの丘の上の家に配達に向かうと、ポーチのロッキングチェアに老婦人が座っていた。

「こんにちは。今日も良い天気ですね、メアリへの手紙をお届けに参りました。」

「いつもありがとうございます。そろそろではないかなとお待ちしていたんですよ、これをお願いします。」

そういって老婦人は手紙を受け取ると、僕に新たな手紙を差し出した。

受け取った手紙の差出人はメアリ、宛名はエンゼル氏だった。

「では、お預かりします。良い一日を。」

その手紙を即座に鞄にしまうと、あることを確認したい衝動に駆られ、足早にその場を立ち去った。

配達先へ手紙を届けたついでに、新たな手紙を預かることはよくあることなのだが、メアリからエンゼル氏への手紙を預かることは、メアリへの手紙を配達し始めてから数ヶ月目にして初めてのことだったのだ。

思い返してみれば、文通とは言っても、それが一方的だったのは間違いない。

もちろん、僕の知らないところで、老婦人が町のポストへメアリからエンゼル氏宛の手紙を投函していれば、そんな僕の考えは邪推というものだろう。

しかし、あれほど頻繁に配達に向かう家で、今回だけたまたまタイミングよく手紙を預かったとは思えない。

何より、老婦人の“待っていた”という言葉からもこれが初めての返信だったことは、容易に想像が出来るのである。

僕は、丘のふもとまで到着してから、鞄より先ほどの手紙を取り出した。

「やっぱり、何かがおかしい・・・。」

その手紙の宛名の住所は、数日前にいくら調べても分からなかった土地とは違うものだった・・・。

そして、先ほど配達した手紙の差出人住所は、前回とも、今回預かった手紙とも違うものだったのである。

 

 

 

僕は郵便配達員にあるまじき重大な規約違反を犯した。

言い訳になってしまうのだが、それは、どうしても僕の心に芽生えてしまった疑念を晴らすために仕方の無いことだった。

もちろん、妻にも、局長にも、そのことは話せるものではない。

僕は、老婦人から預かった手紙に配達記録郵便の指定を付けてから、集便担当の者にそれを渡したのだ。

配達記録というのは、重要な書簡などが含まれる手紙を確実に相手側に届けるための有料サービスだ。

集便元、経由局、配達局、それぞれの担当者がサインをした上でその手紙を扱う。我々郵便局側が確実に配達されるように計らう、簡易的な書留郵便のようなものだ。

受取人のサインだけが必要な書留と違い、その手紙の集便、および配達に関わりサインをした担当者は、差出人の依頼があれば配達の行方を各局に確認することも出来る。

しかしながら、僕のこの行動が、更なる疑惑を招くことになるとは、このときは知る由も無かった・・・。

そして、この手紙がメアリからエンゼル氏宛の最初で最後の手紙になってしまうことも、このときには想像すら出来なかったのである。

 

 

 

それからというもの、メアリに届く手紙の差出人住所のメモを取ることが僕の日課となってしまった。

もちろん、この行為も許されるものではない。だが、そうせざるを得ないほどにメアリへ届く手紙には不可解なことが多かったのである。

そのほとんどは聞いたこともない土地のものだったのだが、幾度かは僕の知った土地の住所もあった。

そして、同じ住所から連続で手紙が届くこともあれば、昨日とは違った差出人住所で翌日に手紙が届くこともあった。

局の同僚にそれとなく尋ねたみたこともある。

「なぁ、同じ人に頻繁に届く同じ差出人からの手紙の住所が、その都度違うなんて事、そんな事あると思うか?」

「珍しい事かもしれないが、旅先から出されたものや、いろいろな場所を転々とする職業についていれば、そういうこともあるのかもしれないな。」

同僚の回答は、一応の納得が出来るものだったのかもしれない、でもやはり僕には不思議でならなかったのである。

そしてある日、僕はかねてより計画していたある行動に出た。

そう、あの手紙の配達記録の確認である。

あの手紙を預かってからおよそ一ヶ月、その後もエンゼル氏からメアリへの手紙が届いていることから、配達がされたことは間違いないと思っていたのだが・・・。

 

 

時を同じくして、ある噂も僕の耳にとび込んできた。

それを同僚からランチタイムに聞いた時には、その後の食事が喉を通らなかったほどだ。

その噂が本当かどうかは分からないが、町外れの小高い丘の上にある家の住人、メアリの両親が数ヶ月前から行方不明だというのだ。

いくら小さな町とは言っても、老婦人の言うように住人誰しもが家族のような関係で無いのは当たり前である。

ましてや、町外れの丘の上にぽつんと建っている家の住人のことだ。今更になっての噂だとしても、仕方が無いと思えた。

 

 

手紙に対する疑念。そして、あの家に老婦人とメアリだけが何故暮らしているのか・・・その片鱗が見えてしまったようで、僕は足取りも重く、今日もメアリへの手紙を届けに丘を登っていった。

                     (次週放送に続きます)
 

 

この番組は、クバラシティーのシンボル、クバラ商会と、只今強化成功率15%アップキャンペーン実施中のkesla-vaslaの提供でお送りしたします。

 

Haruru_3794  

『ハルルのTurn Up The Radio!!』

皆さんこんばんは、ハルルでーす。

えと・・・最初にお詫びを・・・。

冒頭のラジオドラマ、今回で完結せずに来週に続いてしまいました・・・すみません(>_<)

今回は物語の起承転結で言えば“承と転”といった感じですね。

今まで放送してきた物語とは違った雰囲気に、「ん?」と思われている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

いくつか感想のお便りも頂きましたので、ご紹介しますね!

このお便りは、モグモグシティーにお住まいのニー・ナニーニョさんから頂きました。

『ラジオドラマいつも楽しみにしています。今回はいつもとお話の雰囲気が違っていて、これはミステリー?それとも・・・と、展開を予想しながら楽しんでいます。続きが気になります(>_<)』

そしてこちらは、匿名希望さんからのお便りです。

『ブログラジオの小説をいつも楽しみにしています。手紙を題材にした映画や小説はそれなりにあると思うのですが、ハルルさんのつくる物語も楽しみにしています。』

えと、こちらは、P.N.アクアさんから頂きました。

『今までとは違った話ですね、結末を楽しみにしています。ふと気になったのですが、こちらの話にはタイトルはあるのですか?』

お便りをお寄せいただいた皆さん、ありがとうございました♪

こうして反応をいただけるのって、やっぱり嬉しいですね(^-^)

今回のラジオドラマはジャンルで言うと・・・。

う~ん、やっぱり内緒ですf(^-^;)

ショートストーリーなので、ジャンルを明かしてしまうと結末が簡単に予想できてしまうような気がします・・・。

ただ、確かに今までのラジオドラマとは違った物語になるようにとつくったものなので、そう感じていただけたのをとても嬉しく思います♪

アクアさんからの“タイトルは?”という質問ですが・・・、タイトルは大丈夫かな?

今回の物語のタイトルは「エンゼル氏の書簡」です。

えっ?そのままですか???でも、そういうタイトルなんです。。。すみません・・・(+_+)

メアリに届く不可解な手紙の謎とは?、メアリの両親は本当に行方不明なのでしょうか?、次週で完結します。お楽しみに!!

 

 

 

 

・・・

本当に、次週で完結するのかしら・・・。

 

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それでは、今夜のBGMをご紹介します。

はい、もちろん今夜も“タイトルは分からないけれど、どこかで聴いたことがあるシリーズ”からこの歌をお届けします。

ロバータ・フラックさんでKilling Me Softly with His Songです。(←タイトルがYouTubeにリンクしています。右クリックより別タブか別ウィンドウで開いてお聴き下さい。)

この歌は1972年にロリ・リーバーマンさんという方が発表されているのですが、その時にはヒットせず、偶然この歌を耳にしたロバータ・フラックさんが1973年にレコードをリリースし、ビルボード誌のチャート5週連続1位のほか、グラミー賞なども受賞したヒット曲となりました。

近年のフージーズをはじめ、様々なアーティストにもカバーされヒットしていますので、きっとどこかで耳にされているのではないでしょうか?

 

ある見知らぬ男性シンガーの歌が、偶然にも自分の人生を表しているかのようだった。

そんな彼の歌は、言葉は、私の深い絶望を知っているかのように私の心に語りかけ、それまでの私を優しく葬り去ってくれた。

そんな風に歌われているこの曲は、優しくも何か切ないメロディが素敵な歌ですよね。

 

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では、お便りを紹介したいと思います。

P.N.青い布地と黄色い腰紐さんからのお便りです。

『俺の描く絵は世界遺産級に素晴らしく、素敵で、豪華で、最高だと思うんですが・・・。皆さんがモデルになるのを何故か遠慮してしまいます。これはみんな照れてるんですよね!』

ん?何でしょう?イラストも同封されていますね。

・・・

えと・・・、裏に「最新作 ウォーダン」って、書かれています・・・。

こちらがそのイラストです。

 

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こ、これって!?も、もしかして!

この版画のような素朴で柔らかいタッチと、人物の憂いのある眼差し・・・。

えと・・・、うわっ!作者のサインも本物ですね!

これは間違いなく、21世紀の新印象派との呼び声も高い、ハレ画伯のイラストではないでしょうか?

ウォーダンさんの肖像画も、ハレ画伯が描くと、ある意味アートになるのですね!

えと、青い布地と黄色い腰紐さん、これは皆さん遠慮されるのもわかりますよ。

だって、ハレ画伯のモデルになるなんて・・・、私も恐れ多くて、つい遠慮してしまいます!なので、皆さんのお気持ちわかりますよ!

そうね、例えるなら・・・。

ラシュモア山ってご存知かしら?

アメリカの歴代大統領4人の巨大な顔が彫刻されている、あの岩山です。

自分は一般人にもかかわらず「あなたの顔も大統領たちの隣に彫りますよ?」と言われても、ほとんどの方が遠慮されると思います。

そんな感じかしら?(^-^;)

 

でも、オル○ガさんとク○オレさんが、ハレさんへのブログコメントで「モデルになりたい!」って書かれていませんでした?

今度は彼女たちを是非描いてみてください!

私はその結果を拝見してから、モデルに立候補するか決めさせて頂きますね!

・・・あれ?f(^-^;)

 

 

注)ハレさん、冗談ですよ?どんどんお友達を描いてみてくださいね!楽しみにしています♪

 

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Haruru_3816 GPS報酬期間中は(12日のメンテナンス前まで)、銀のボルコインを一日15枚いただけます!

忘れていませんか?大丈夫?

この機会にルーレットやスロットマシンで、思いっきり遊ぶのも良いですし、貯めておいてシュバリエ・エッジや、ロボピッチ・グレネードなどの高レート景品との交換もいいですよね!

 

そして、そのカジノボルワイヤルで、ユーザーイベントが開催されます!

ギンジローさん、緑茶王さんらが合同で主催される「カジノイベント TURNx」3月7日の土曜日、夜10時よりユニバース07のカジノボルワイヤルにて開催されます。

このイベントでは、カジノのルーレットを使ったビンゴと、ルーレットの赤と黒のマスを使ったサバイバルチャレンジの2つのゲームが催されます。

私もギンジローさんやお友達とこのビンゴゲームのリハーサルを秘密裏に!?行ったのですが、すごく楽しめました♪

すごく良いアイデアだと思います(*^-^*)

詳しくは左のブログリンク集にある「心の足跡」「緑茶王の暴走生活」をご覧下さい。

私も楽しみにしているユーザーイベントです。皆さんもご一緒にたのしみましょ?(^_-)-☆

 

そして、私ハルルも、ギンジローさんたちのイベントの翌週の土曜日、えと、3月14日ですね。

この日の夜10時から○×クイズイベントを開催させていただきます♪

よろしければお友達もお誘いあわせの上、是非ご参加下さいね(^-^)

 

さらにその翌週の週末には、ヅネわんたんさん主催の第19回哀グラも開催されます!

詳しくはこちらをクリック!→よしえさんってどなた???

20日の春分の日から22日までが開催期間となっているようですが、まだ暫定的なもののようですね。

詳細が分かり次第、私のブログでもご案内したいと思います。

 

 

ブログラジオ「ハルルのTurn Up The Radio!」では皆さんからのお便りを募集しています。

お便りの投稿はPSU内メール、または当記事へのコメントでいただくか、Witch Haruruのマイルーム掲示板へ投稿してください。

Witch Haruruのマイルームには検索用に「セレブケーキ 99999999メセタ」をお店に並べています。

PSUでの楽しいことや、情報提供、私への質問、ラジオの感想など、どんな話題でも結構です!

皆さんからのお便りをお待ちしてまーす(^o^)丿

 

今夜もお時間となってしまいました・・・、来週もまたTurn Up The Radio!

それでは、パーソナリティーはハルルでした。
バイバーイ!!

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2009年2月26日 (木曜日)

Turn Up The Radio!第十三夜

ピッ、ピッ、ピッ、ポーン!

 

 

 

 

 

 

 

町外れの小高い丘の上にある一軒の白い小さな家。

この町に古くから存在している家屋ならば珍しくない木造2階建ての小型住宅だ。

昼下がりにそこでくつろぐためのロッキングチェアとテーブルが置かれ、その横にはハンモックのぶら下がるポーチ。

細い横木が幾つも重ねられた外壁、もちろんその外壁もポーチへの短い階段も、ポーチの手すりも、全てが白く塗られている。

ポーチに面している外壁の窓や玄関先から中の様子を伺うと、殺風景ではないが、シンプルに配置されたソファやテーブル、天板の上に無数の写真立てが並んでいる背の低いタンスが2つ、カーペットの色は臙脂(えんじ)で特に模様は無い。

そのリビングの壁には、新聞の切り抜きと表彰状や卒業証書らしきもの、そして大小沢山の写真がそれぞれデコパージュされていたり、木製だったり真鍮製だったりの額に収められ飾られている。

リビングの奥には2階へと続く階段と、他の部屋への廊下、キッチンへ繋がっているだろう扉があった。

 

僕は郵便局の配達職員。

それまでほとんど配達に来たことの無かったこの家には、半年ほど前から毎週のように同じ差出人から1通から2通の手紙が届く。

多いときには1週間で4通の手紙が届くこともあった。

幾度も訪問するにとになったその家の外の様子も内装も、知らずの内に覚えてしまっていた。

そして、その手紙たちの差出人名と宛名も、もちろんである。

 

 

2ヶ月ほど前のことだろうか?その日もこの家に手紙の配達で訪れた。

春の爽やかな風を呼び込むためだろうか?玄関の扉は開け放たれていたのだが、リビングに人影は無い。

この家には郵便受けが設置されていないので、玄関が閉まっている時にはその隙間に手紙を差し込んでおくのだが・・・。

(ビー!ビー!)「エンフィールドさーん!郵便でーす!」

呼びベルを鳴らし声をかけると、リビングの奥の扉から腰が少し曲がった老婦人がエプロンで手を拭いながら現れた。

僕の服装から郵便配達員だということはすぐに分かってもらえたらしい。

「いつもご苦労様です。あ、少しお待ちくださいね。」

微笑みながらそう言うと老婦人はリビングの奥の扉へいそいそと入って行く。

丘の上にあるこの家に配達に来ると、いつも少しだけ息が上がり、額にうっすらと汗もかいてしまうため、帽子を脱いでその帽子で自分の顔を扇ぐのが癖になってしまっていた。

玄関へ戻ってきた老婦人の両手には、レモネードの入ったグラスの乗るお盆があった。

「どうぞ、お時間よろしければそこのイスで少し休んでいってくださいな。」

「ありがとうございます。では、お言葉に甘えて。」

僕も遠慮することなく笑顔で応えると、ポーチのロッキングチェアに座り、振舞われたレモネードで喉を潤した。

 

「あ、エンフィールドさん。忘れないうちに先にこれを。」

手紙を差し出すと老婦人は両手でそれを受け取ってくれた。

「今日もエンゼルさんからメアリさんへの手紙ですね。文通・・・でしょうか?あ、いえ、詮索はいけませんね。失礼しました。」

「いえいえ、いいんですよ。こんな小さな町では皆家族のようなものですからね。きっと文通相手なのでしょう、孫もこの手紙をいつも楽しみにしているんですよ。」

「お孫さん・・・、そうなんですね。」

手紙をいつも楽しみにしている・・・、そんな手紙を届けることが出来るのは配達員冥利に尽きるのではないか? そう思ったら、僕は自然と笑顔になっていた。

「では、次の配達もあるので、そろそろ失礼します。ありがとう、ご馳走様でした。」

「いいえ、こちらこそありがとうございます。町外れのこんなところまでいつもありが・・・。」

「いえ、仕事ですし、何よりお孫さん、メアリが楽しみにしている手紙を届けられるのが嬉しいのです。」

嫌味のつもりではなく、正直な気持ちを口にしたのだが、老婦人の労いの言葉を途中で遮る格好となってしまったために、「失礼ではなかったか?」などと考えながら先ほど登ってきた道を僕は引き返した。

 

丘の中腹まで来て、ふとあの家を振り返って見ると、ちょうど2階の窓から屋根までが僕の視界に入った。

2階の窓は開いていて、そこにはこちらに大きく手を振る人物がいる。

「ん?」

一瞬誰だろう?と思ったのだが、すぐにその人物が、僕の届ける手紙を楽しみにしているメアリだと思った。

この場所からでは彼女の表情まではわからない、けれど、春風に揺れる金色の髪と、白い洋服だけは見て取れた。

僕も大きく手を振りメアリに応えると、足早に坂を下り、次の配達先へと急いだ。

 

 

そんな出来事があってからというもの、老婦人とは挨拶だけでなくいろいろな話をするようになった。

僕の妻が焼いたクッキーを、手土産に持っていくこともあった。

いろいろな話とは言っても、他愛のない世間話がほとんどだ。

しかし、ある日の老婦人との会話で、なぜメアリが文通相手からの手紙を楽しみにしているのか、なぜメアリは一度として2階より下りてこないのか、なぜあの家に祖母と孫の二人暮らしなのか・・・、その理由が分かったのだ。

 

そして、改めて考えると、メアリに次々に届く手紙にも不思議なところが多々あった。

もちろん郵便局員の僕には、そのことをメアリ本人にはもちろん、老婦人にも問い質すことは出来ない。

 

そうあの日・・・、あの時まで僕は、その不思議な手紙をメアリに届け続けていたんだ・・・。

                    (次週放送へ続きます)

 

 

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Haruru_3794  

皆さんこんばんは、ハルルでーす♪

今夜もラジオドラマから始まったTurn Up The Radio!

今回は不思議な手紙と、それを届ける配達員のお話です。

メアリと、メアリが楽しみにしている手紙の秘密?は、次週放送で明らかになります。お楽しみに!

 

さて、今夜のBGMは、タイトルは分からないけれどどこかで耳にしたことのある名曲シリーズ、CCRの『雨をみたかい?(Have you ever seen the rain?)』をお届けします。(←曲タイトルがYouTubeにリンクしています。右クリックより別タブか別ウィンドウで開いてお聴き下さい。)

この歌も私が勝手に命名した「タイトルは分からないけれどどこかで耳したことのある名曲シリーズ」の代表のような歌ではないでしょうか?

1971年に発表されたこの歌は、その後もいろいろなアーティストにカバーされたり、映画のサウンドトラックに使われることもありますので、どこかで耳にされていることと思います。

歌詞には、

 

嵐の前には静けさがあるとずっと前に教えてもらったんだ、

そうだね、ここ最近はそんな感じがする・・・。

皆が言うには、それが終わったら空は晴れているのに雨が降るんだって。

わかってる、それって雨のように陽射しが降り注ぐってことだよね。

 

教えて欲しい、君は雨を見たかい?

ねぇ、知りたいんだ。君はそんな風に晴れた日に降る雨を見たことがあるの?

 

昨日も、そしてそれまでだって、太陽は冷え切って、激しく雨が降っていた・・・、知ってるさ、それが僕のこれまでの人生だって。

速くなったり、遅くなったりしながら、そんなことがぐるぐると永遠に繰り返されるんだ。

分かってはいるんだ、何故かは分からないけど、それは止められないんだ。

 

教えてよ、君は雨を見たかい?

教えて欲しいんだ、嵐の後の陽射しの雨を君は見たことがあるのかな?

 

と歌われています。

これだけだと、静けさの後にやってくる嵐もあるけれど、更にその後に見ることが出来る雲を割って差し込む陽射しもあるんだよと、何か人生の応援歌のように聞こえます。

ですが、実はこの歌はベトナム戦争の反戦歌なんです。

歌われている“雨”は、ナパーム弾の絨毯爆撃のことを隠喩しているそうです。

発表された当時はそういう時代だったのですね・・・。

ベトナム戦争も終結している現代でこの歌を聴く私には、それがどれほど凄い嵐だったのかは想像しかできませんが、やはりその嵐のあとには雲の切れ目から太陽が顔を出し、暖かな陽射しが注ぎ、それがまたやってくる嵐の前の一時の静けさだったとしても、平和が訪れたのでは・・・と思うのです。

やはり当時とは違った感性で受け止めることしか出来ませんが、争い事や、様々な悩みなど、どんな嵐でも最後には晴れるんだよと歌われているように感じます。

 

この歌に歌われている言葉ではありませんが、

“人生の中で時折目の前に現れる壁、でも、その壁は、高い低いに関係なく、それを乗り越えられる人の前にしか現れません。”

この言葉、あなたならどう受け止めますか?

 

Haruru_3795  

 

それではお便りをご紹介したいと思います。

P.N.胃の中のおかず大腸を知らずさんから頂いたお便りです。

あの・・・、このペンネームは何でしょう?新しい諺ですか?(^-^;)

『こんばんは。ハルルさんのラジオでは、古い曲がよく紹介されていますが、もしかしてアラフォー世代ですか?』

違います!(キッパリ)

アラフォーという言葉、ファッション雑誌などでもよく目にする言葉ですが、皆さんはこの言葉の意味ってご存知ですか?

アラフォーとは、around 40(アラウンドフォーティ)の略で40歳前後(35~44歳)の女性をさす言葉なんだそうです。

私は違いますよ(>_<)

音楽好きのお父さんや友人の影響で、確かに古い曲もよく聴きますが、現代の音楽だって好きですよ(^-^)

ただ、今の音楽っていろいろなところで紹介もされていますし、自然に耳にする機会も多いと思うので、逆に60~80年代の楽曲のほうが新鮮に聴いて頂けるかなと選曲しています。

それにルーツやパイオニアって、やっぱり凄いなって思うんです。

あなたの好きなアーティストのインタビューで、音楽的な影響を受けたグループや人物の話題って聞いたことや目にしたことがありませんか?

そうしたルーツをたどる事で、好きなアーティストの楽曲をより新鮮に聴くことが出来ることも多いんですよ?

現代のように、何もかもが溢れている前の時代、その時代にパイオニアたる表現者達によって作られたユニークなオリジンには、歌に限らず様々なものに力強さまで感じることが出来ます。

温故知新、故(ふる)きを温(たず)ね新しきを知る。良いことだと思いません?

そんな気持ちから、Turn Up The Radio!では、少し前の世代の楽曲たちを紹介しています。

私がアラフォー世代だからではありませんよ(>_<)

 

でも、どの時代の歌でも結構です、リクエストもお待ちしています。

みんなにこの歌を聴いてもらいたい!こんな思い出のある歌だから取り上げて欲しい、など、どんどんお便りくださいね!

 

 

 

では、次のお便りです。

こちらはニューデイズにお住まいのP.N.おみくじは中ばかりさんからのお便りです。

『ハルルさんこんばんは!ニューデイズGBRが報酬期間と一緒に始まりますが、初の50%を目指して頑張りたいと思っています。ハルルさんも目標は50%ですか?』

はい、こんばんは♪

今日のメンテナンス明けより、ガーディアンズ・ブーストロード(GBR)とガーディアンズ・パーティースコアリング(GPS)の報酬期間が始まりましたね!

そうですね、まずはGBRのドロップブースト率に関しては50%到達が1つの目標になると思います。

今回のGBRは、GPS報酬のブースト率20%スタートがあるので、今までのGBRよりも早くに50%を達成される方が大勢いらっしゃるのではないでしょうか?

まだ始まったばかりなので、新規追加された対象ミッションのS3ランクに、どんなレアアイテムがドロップされるのかは分かっていませんが、6人パーティーで周回できますから、お友達と賑やかに楽しみたいと思っています♪

Haruru_3793 そして先ほど、対象ミッション4つのS3ランクを1周だけ楽しんできました(^-^)

S3なので、各ポイントは6ポイント。

ドロップ率アップも+20%から+24%になりました。

 

今回の配信では、武器や防具の合成、武器強化、そしてGBRやマガシ抹殺計画などやりたいことが沢山あって、どれから楽しもうかなって迷ってしまいますよね(≧▽≦)b

GBRは1ヶ月間の開催ですから、そちらはのんびり。

2週間限定のGPS報酬期間をまずは楽しもうという方も多いのかもしれませんね!

ボルコインを毎日頂くのも忘れないようにしないといけませんよね(^_-)-☆

 

Haruru_3795_3  

 

前回第十二夜の放送でいただいたコメントの中に、冒頭のラジオドラマ内で使用したお写真についてのコメントを頂きました。

Haruru_3778_3 ←このお写真についての事だと思うのですが、「よく撮ったなぁ。」や「(月と)周りの風景を上手く撮るのは難しいと思います。」というコメントを頂きました。

えと・・・、ごめんなさい。。。

1回の撮影で、この風景を撮影することは出来ません・・・(+_+)

はい、もうお分かりですよね・・・、夜の街並みの風景と月の画像を合成しています。

そして、瞬く星たちは私が手書きで加え、月を目立たせるために街のぼかし加工も私がしたものです。

お写真のブログではないので詳しい説明は省かせて頂きますが、実は月が被写体で35mm版フィルムの場合、フィルム上には焦点距離(mm)の100分の1の直径でしか写すことが出来ません。

焦点距離300mmの望遠レンズを使っても、フィルム上(プリントされたお写真ではないですよー)には直径3mmという大きさでしか写すことが出来ないんです。

35mm版フィルムよりも小さなフォーマットのセンサーを持つ、コンパクトデジタルカメラや、デジタル一眼レフカメラの方がより大きく写すことも可能ですが、それでも画面いっぱいに月を写そうと思うとそれなりの基材や知識が必要となります。

もともと、月や星たちなど、かなりの距離がある被写体の天文写真は天体望遠鏡やテレスコープにカメラを設置 して撮影しなければ大きく写すことは不可能なんです。

もちろん例外もありますよ?
一眼レフカメラに焦点距離1000mm以上のレンズを装着して、テレコンバーターといわれる焦点距離を倍増する基材を使えば月を大きく写すことも可能です。
でも、あるメーカーの一眼レフ用の1200mmレンズは1000万円近くもする受注生産の高価なものでした。。。

じゃあ、焦点距離の長いレンズで上のような風景を撮影すれば?というご意見もありそうですが、やはり無理なんです。。。

街並みを写したレンズの画角、えと、簡単に言えば焦点距離による写り方の違いですね。それがどう見ても望遠レンズではなく35mmフォーマットで言えば、24mmか28mmといった広角レンズの写り方なんですね。

街並みを生かすために広角レンズを使えば、そこにフレームインしている月は焦点距離の関係でどうしてもものすごく小さく写ってしまいます。

逆に月を大きく写すために望遠レンズを使えば、お写真のような街並みの写り方はあり得ないんです・・・。

 

というわけで・・・、このお写真は物語を演出する上で、合成による嘘があるんですね(>_<)

でも、映画や小説などでも、演出のための誇張など、上手な嘘って必要だと思うんです。

あ、私のお写真の合成や、物語の演出が上手という意味ではありませんよ?まだまだですから・・・f(^-^;)

例えば、映画などで見られるサウンドエフェクトもそうですよね。ほとんどが誇張された“音”を使っています。

サスペンスドラマなどにみられる銃で撃たれた犯人が後ろへ吹き飛ぶ?シーン、あれも力学の作用反作用の法則を考えれば、撃たれた犯人が吹き飛ぶのであれば、(反動を相殺するための何らかの工夫がされていない限り)その銃を撃った本人も同様に後ろへ吹き飛ばされなければなりません。

リアルになんでも再現してしまうと、逆にそう見えなくなってしまったり、迫力の無いものになってしまうのですよね・・・。

なんだか、お写真を褒めていただいたのに、すみませんでした。。。(+_+)

 

Haruru_3795_4  

 

ここで、ユーザーイベントのお知らせです。

ギンジローさん、緑茶王さんらが合同で主催される「カジノイベント TURNx」が3月7日の土曜日、夜10時よりユニバース07のカジノボルワイヤルにて開催されます。

このイベントでは、カジノのルーレットを使ったビンゴと、ルーレットの赤と黒のマスを使ったサバイバルチャレンジの2つのゲームが催されます。

私もギンジローさんやお友達とこのビンゴゲームのリハーサルを秘密裏に!?行ったのですが、すごく楽しめました♪

すごく良いアイデアだと思います(*^-^*)

詳しくは左のブログリンク集にある「心の足跡」「緑茶王の暴走生活」をご覧下さい。

私も楽しみにしているユーザーイベントです。皆さんもご一緒にたのしみましょ?(^_-)-☆

 

そして、私ハルルも、ギンジローさんたちのイベントの翌週の土曜日、えと、3月14日ですね。

この日の夜10時から○×クイズイベントを開催させていただきます♪

よろしければお友達もお誘いあわせの上、是非ご参加下さいね(^-^)

 

 

ブログラジオ「ハルルのTurn Up The Radio!」では皆さんからのお便りを募集しています。

お便りの投稿はPSU内メール、または当記事へのコメントでいただくか、Witch Haruruのマイルーム掲示板へ投稿してください。

Witch Haruruのマイルームには検索用に「セレブケーキ 99999999メセタ」をお店に並べています。

PSUでの楽しいことや、情報提供、私への質問、ラジオの感想など、どんな話題でも結構です!

皆さんからのお便りをお待ちしてまーす(^o^)丿

 

それでは今夜はここまで・・・、来週もTurn Up The Radio!

パーソナリティーはハルルでした、バイバーイ!!

 

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2008年12月25日 (木曜日)

Turn Up The Radio!第4夜

ピッ、ピッ、ピッ、ポーン!

 

 

 

 

ジリリリリリーンッ!!

「あーもうっ!うるさいよ!」

前の夜にせっかくセットした目覚まし時計なのに、文句を言いながら、ベッドの中から腕だけを伸ばして止めて二度寝をしてしまうのは僕の朝の恒例行事だ。

そして、その数十分後に「ほら起きなさい!また遅刻しちゃうよ!!」そう言って僕の掛け布団をヒステリックにお姉ちゃんが引き剥がす。これもまた、朝の恒例行事。

 

「いってきまーす!」急いで身支度を済ませた僕は、階段を下りて玄関へ向かう。

寝坊した僕が悪いのは分かっているんだけど・・・本当に急いでいるんだよ?なのに彼女はいつも同じことを聞いてくるんだ。

「ジュースだけでも飲んでいけば?」

「ごめん、いらないよ。それにグレープフルーツは苦いから、今度からオレンジにしてよ!」

「もう、いつまでも子供なんだから・・・。いってらっしゃい。」

後ろ手に玄関ドアを閉めながら、お姉ちゃんの呆れ声を聞くのも1年365日のうち200日はあると思う。

僕はポーチの階段を足早に下りて、愛車のフェラーリにまたがると家の前の坂道をペダルを漕ぎながら勢い良く下っていく。

フェラーリとは言っても、真っ赤に塗った中古の自転車だけどね。でも、すごくお気に入りなんだ!

 

次の角は右!ハイスクールまでの近道さ。

僕はこの裏路地に入るとペダルを漕ぐ勢いを緩めて、いつもゆっくりと走るんだ。

遅刻しそうなのはいつものこと、だけど、ゆっくり走るのには理由があるんだ。

そう、ひとつだけね・・・。

 

 

「おはよう!今日も良い天気だね!」

「あら、おはようございます!」

その理由はね、表通り沿いにあるアパートメントの裏、この路地のいつもこの時間に太陽の差す2階のバルコニーに、プランターを並べている彼女に会うためなんだ。

僕には母さんの記憶が無い、僕を生んですぐに・・・ね。

だけど、フォトフレームの中で微笑む母さんのロングヘアーがすごくキレイなのは知っている。

同じロングヘアーの彼女に惹かれるのは、そのせいもあるのかもしれないけど、何より花を見ているときの彼女の笑顔が好きなんだ。

一目惚れってやつかな?初めて彼女をバルコニーに見かけたとき、本当にドキッとしたんだ。

初めのころは挨拶だけで通り過ぎていたんだけど、勇気をだして自転車を止めたあの日から、すこしだけおしゃべりも出来るようになったんだよ。

 

 

 

今日はクリスマス。

 

はじめてのアルバイトで買ったこの花を、彼女にプレゼントするんだ。

いつものように挨拶を済ませ、そしてフェラーリを表通りに走らせてからアパートメントへ入っていく、彼女の部屋の呼び鈴を鳴らす前に深呼吸をしよう・・・そして、彼女が出てきたらこう言うんだ。

「この花も、君のプランターの仲間に入れてください。」

クリスマスカードも用意した。ちょっと恥ずかしいんだけど、僕への連絡先とデートの申し込みを書いてね。

 

そうあの瞬間までは、この計画通りにうまく行くはずだったんだ・・・。

 

 

 

 

「おはよう!」

「おはようございます。ふふ、今日も遅刻しそうなのかしら?」

「あ、ううん、だ、大丈夫だよ。今日は君に・・・」

僕の言葉が終わらないうちに、彼女の後ろから男がバルコニーに顔を出した。

「お?君は・・・」

(だ、誰!?)

(何でそこに居るの!?)

(お父さん?いや違う、若すぎるよ!)

彼女の後ろから親しそうに現れた男を見た瞬間、僕の頭はこんがらがって動転し、彼女にも、もちろんその正体不明の男にも何も告げないまま、表通りまでフェラーリを走らせていたんだ・・・。

 

「男がいた・・・、恋人?それとも結婚していた?・・・。はぁ・・・」

今まで生きてきた中で、一番大きなため息がもれたよ。

しばらくの間、数秒だったのか、数分だったのか、それとも数十分だったのか、自分でも分からない、だけど、その場で今にも雪が落ちてきそうな灰色の空を見上げながら、どうしよう・・・って、ぼんやりと考えていたのだけは覚えている。

それからのことはあまり覚えていないんだ・・・。

隣町にあるお気に入りの公園でボーっとしていたことと、今シーズン最後の登校日だった学校をサボったことだけは間違いないけどね・・・。

気がついたら、あたりは暗くなっていて雪も降っていたんだ・・・。

 

 

「失恋?っていうのかな?はは・・・あははははっ!」

勝手に好きになって、恋人が居るのかも確認しないまま告白しようとして見事に玉砕した僕・・・、自転車を押しながらそんなことを考えていたら、何だか可笑しくてね。

「よし、決めた!この花は彼女のために買ったんだ!これだけ渡したら、帰ってお姉ちゃんに報告しよう!一緒に笑ってもらったら、きっとスッキリする。」

こうして僕は、意を決して彼女にプレゼントを渡すことに決めたんだ。

 

 

 

彼女のアパートメントの門をくぐる時、階段を上るとき、僕の心臓は破裂してしまうのではないかというぐらいにドキドキしていた。

深呼吸は忘れなかったよ?呼び鈴を鳴らし、誰かが出てくるまでの時が永遠に感じられる・・・。

「はーい!どちら様ですか?」

彼女の声だ。

「えと、僕です。朝、裏路地で挨拶をしている・・・。」

ドアが開き、彼女はそこに立っている僕の顔を見てびっくりしている。

「あら?どうしたの???今朝は急に居なくなってしまって・・・大変!髪までびしょ濡れじゃない・・・、今タオルを持ってきますね。」

「あ、いえ、大丈夫です!えと、あの・・・」

緊張のあまり、いつもみたいにフランクに話せない!しっかりしろ僕!

「どうしたの?顔色も良くないみたい・・・」

「ううん!大丈夫!あの、これ。これを君に。」

そう言って、後ろ手に隠していた花を彼女に差し出した。

その時、奥からあの男が現れたんだ。

「ん?ケイト、誰?客かい?」

「うん、私のお友達よ。」

(ケイトっていう名前なんだ・・・。)

男は僕の顔を見て、何故かはわからないけど笑顔になった。

「あぁ、君か。いつもケイトから聞いているよ。俺はジョン、よろしくな。」

そういって男は右手を差し出してきたが、僕は恋敵かもしれない男との握手は出来ない。

「おいおい、なんでコイツは、俺のことを睨みつけているんだ?」

オーバーアクションで両手を開いてみせるその男を、その時の僕は好きになれなかったんだ。

「う~ん・・・、  あっ、ありがとう!ポインセチアね、大好きよ。」

あごに指をあて、男への返答に困っている様子の彼女だったけど、僕の持っている花に気がついて受け取ってくれたんだ!もうそれだけで、僕には十分だ。

「あ、ポインセチアっていうんだ・・・。真っ赤な花がきれいだったから・・・。」

「これね、花びらに見えるけど、本当は違うのよ?」

「そうなんだ。僕、詳しくないから・・・。」

恥ずかしいけれど、彼女の微笑みが嬉しい。

「それと、クリスマスカードもあったんだけど、それは渡せないや・・・ごめんね。」

「ん?どうして?」

「いや・・・だって、その・・・」

そんな僕の様子をみて、ジョンと名乗った男は急に笑い出した。

「あっはっは!わかったぞ、コイツめ!俺のことを勘違いしてやがる!いいからこっちに来いよ、俺のいれるコーヒーはうまいぞ!」

そう言って、高笑いと共に男は奥の部屋へと行ってしまった。

「勘違い?」

彼女がきょとんとしている。僕は勇気を出して聞いてみたんだ。

「えと、ジョンは君の・・・その・・・恋人なの?」

すると彼女は笑った。

あはは、と口を押さえながらも大きく笑う彼女になんだかとても恥ずかしくなった・・・。

「違うわ。私の兄さんよ」

「え?お兄さん???」

「はい」

僕は、自分の顔がみるみる真っ赤になるのが分かり、恥ずかしくて彼女の顔を見ることすら出来ずにうつむいたまま、カードを差し出した。

彼女はカードを受け取ると、さっそく開いてくれた。

「ありがとう。ふふ、やっとあなたの名前がわかったわ。さ、ケニー入って。兄さんがコーヒーをいれてくれているわ。濡れてしまっているコートもかして?いま、タオルも持ってきますね。」

「うん、ありがとう。でも、もう帰らなきゃ・・・」

本当は帰りたくないんだ・・・だから、最後のほうは小さな声になってしまった。

僕は、コーヒーの香りのする奥の部屋へ向かう彼女の背中へ話しかけた。

「ケイト、あの・・・メリークリスマス!」

振り返ったケイトの髪がふわりと揺れた。

 

メリークリスマス 

 

 

 

この番組は、ドレスから違法品まで幅広い品揃えの総合商社クバラ商会と、「カタチあるものいつかは壊れる」がモットーの kesla-vasla の提供でお送りいたします。

 

 

メリークリスマス!皆さんこんばんは、ハルルです。

今日は25日、クリスマスですね。

もちろんBGMは、PSU DISC 43に収録されている「Christmas」です。

カジノ・ボルワイヤルで銀コイン1枚と交換できるDISCですね。

今日のメンテナンス前までのクリスマスロビーでかかっていた曲です。

欧米では新年までそのままですが、こちらではツリーやリース、クリスマスイルミネーションなどの飾りつけやクリスマスソングは今夜まで。

それらを片付けていると、いよいよ年の瀬を感じますね。

 

先日22日には、お友達のOlgaさん、ニーナさんと一緒にクリスマスプレゼント交換イベントを開催しました。

たくさんの方に集まって頂いて、とても楽しいひと時を過ごすことができました。

私の心の1ページに、また素敵な思い出をひとつ綴ることができました♪

でも・・・でもね、楽しい一日だけではなかったんです・・・。

ひどいのよ?皆さんとイベントを楽しく過ごして、気持ちぽかぽかでベッドに入ろうとお部屋に戻ると・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Haruru_3615  

オキクドール・・・。

それも二つも・・・。

天国から地獄ってこのこと???ちょっと大げさですね (^-^;)

でも、犯人は見つけ次第お仕置きですよ?

 

Haruru_3554 

 

それでは、お便りのコーナーに行きたいと思います♪

今夜最初のお便りは、連絡通路にお住まいの「恋するパノン」さんから頂いたお便りです。

ハルルさん始めまして、恋するパノンです。クライアント無料配布を利用して、PS2からPCへプレイ環境を変えました。ハルルさんもPCだと思いますが、コントローラーは何を使っていますか?

はい、はじめまして。面白いペンネームですね(^-^)

パノン君だとなんだか可愛く感じるのですけど、恋するカクワネさんだと、ちょっと可笑しいですね(>▽<)

恋の告白は「ゲココッ」、お返事も「ゲココッ」想像すると笑ってしまいます^^

あ、すみません、脱線してしまいました。。。

えと、コントローラーですね?

私は、ELECOM製のブースター?を利用して、PS2用のコントローラーを使っています。

いろいろな製品を試したことはありませんので、それが一番のお勧めというわけではありませんが、 使っていて不便を感じたことはありません。

以前、ボタンの連射機能付きというものを使ってみたことがあるのですが、私の手には大きすぎて使いにくかったんです。

今使っているコントローラーで慣れてしまっているというのも大きいのかもしれませんね。

キーボードのみで違和感なく操作されているお友達もいらっしゃいますから、手に馴染み、慣れてしまえばどんなコントローラーでも良いのかもしれません。

連射機能は使っている方に伺うと、やはり便利なようですが、複雑になればなるほど機械というものは壊れやすくもなりますよね。

ハードの機能(連射機能や、ボタン割り振りのカスタマイズなど)を重視されるのも良いでしょうし、シンプルゆえの耐久性を重視されるのも良いのではないでしょうか?

皆さんもPC用にお勧めのコントローラーがあったら、お便りくださいね!

 

 

次のお便りは、うさぎ小屋にお住まいのペンネーム「ω」さんからです。

えと、オメガさんと読めばよいのでしょうか?

こんばんは!いつも楽しくブログ拝見してるんだから!グラールのめ・・・

あの、これ本当に読まないとだめですか?とても恥ずかしいのですけど・・・f(^-^;)

う~ん・・・、えと、頂いたお便りそのままに読み上げますね。

こんばんは!いつも楽しくブログ拝見してるんだから!グラールの女神といわれているハルルさんですが、その美を保つ秘訣は何ですか?あたいも素敵な女性になりたいんだからね!!11

あのね、オメガさん。女神さま?まったく違いますよ?

でも、お世辞でも嬉しいかな?ありがとう^^

これはコスメやファッションの質問でしょうか?気持ち的なことかな?

えと、秘訣というものは何もないのですが、私は男性女性にかかわらず、笑顔が素敵な人に惹かれます。

そして、いろいろなカタチはあるけれど、愛情深く、強さをもった方にも憧れを感じます。

もちろん持っている「弱さ」を知っているからこそ「強さ」もあるのかもしれませんし、誰かの優しさや愛情に気が付けるからこそ、その方は優しく愛情深いのだと私は思います。

人それぞれではあっても、女性でも男性でも、誰しもが自分の思う「美しい」はありますよね!

だから、そういう人になりたいと、憧れ思うことが、もしかしたら秘訣なのかもしれませんね(^_-)-☆

お便り最後の「11」って何かしら?次に頂くお便りは「12」なのかも・・・。

 

Haruru_3554_2  

 

今夜ご紹介する最後のお便りは、匿名希望さんからのイラストの投稿です♪

すごく素敵なイラストをありがとうございます!感激です(≧▽≦)b

そのイラストはこちらです!

Haruru_3618  

これ、私・・・ですよね?(@_@;)キレイニエガキスギデス

クリスマスの街、トレンチコートのポケットに手を入れて、雪の舞い落ちる空を見上げる・・・。

これが男性だったら恋人を待つクリスマスの夜の街角・・・といったイメージもあるのですけど、イラストのモデルは私とのことなので、匿名希望さんが何をイメージされて描かれたのか、とても気になります(>_<)

でも、本当にお上手で素敵なイラストですよね!

何か物語が浮かんできそう・・・、皆さんはイラストからどんなイメージを感じましたか?

 

Haruru_3554_3  

 

前回募集させていただいたブログラジオタイトル案へのたくさんのご応募ありがとうございます♪

まだまだ受付中です!採用された方には私からのプレゼントもありますので、皆さんからのご応募お待ちしていまーす。

 

ブログラジオタイトル案、お便りの投稿はPSU内メールでいただくか、もしくはWitch Haruruのマイルーム掲示板へ投稿してください。

Witch Haruruのマイルームには検索用に「セレブケーキ 99999999メセタ」をお店に並べています。

ブログタイトルへの応募はもちろん、PSUでの楽しいことや、情報提供、私への質問など、どんな話題でも結構です!

皆さんからのお便りをお待ちしてまーす(^o^)丿

  

 

はい、寂しいけれど、今夜もお別れの時間となってしまいました。

今日のメンテナンスでコロニーでのGBRが配信されています。

他にもパーティーミッションへのS2ランク追加や、新しいレアフリーミッションの追加など、私も楽しみにしています(*^-^*)

あ、そうそうテーマ。次回放送のテーマはGBRでお送りします!

GBRに関するお便りもお待ちしています。

 

それでは、今夜もお相手はハルルでした。バイバーイ!

 

 

 

 

☆イベントのお知らせ☆

第16回 哀はグラールを救う?

毎月恒例のイベントが今月ももちろん開催されます。愛称「哀☆グラ」、ヅネわんたんさん主催の24時間イベントです。

今月は28日午前0時より30日正午まで開催されます。

詳しくはこちらをクリック!→え?60時間なの???

今回は開催時間がすごいことになっていますがご安心下さい、途中参加のみの方も大歓迎のイベントです。ヅネさん、そうですよね?(^-^)

GBRは周りたいけどお友達がまだインされていない方、新しい出会いを探されている方、ソロはちょっと・・・という方、パーティーもランダム編成ですし、開催期間中ならユニバース15のコロニーに必ず1パーティー以上は哀グラPTがありますので、お気軽にご参加下さい。

ご一緒に楽しみましょ?(*^-^*)

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2008年12月 1日 (月曜日)

【小説】10年後の約束

 

コートの襟を立てて歩く人々、街を彩るクリスマスイルミネーション、そして寄り添う恋人たち・・・。

極彩色の季節とは違い、街を行きかう人々の装いも、冷たい空気を象徴するかのよう。

その日は昼過ぎから雪が降っていた。

都会の冬に雪は似つかわしくない、ジローはそう思う。

「いや、待てよ。全てを・・・、そう、全てを真っ白に包み込んでしまうのなら、こんな街に降る雪も歓迎じゃないか」

ジローはそう言ってコートの内ポケットから、くしゃくしゃになった煙草とダンヒルのライターを取り出すと、煙草を口にくわえ雪の舞い落ちてくる空を仰いだ。

洗いざらしの髪に少しくたびれたスーツ、ネクタイはせず胸元まで開けたYシャツのボタン、無精ひげをたくわえたジローに不釣合いとも見えるそのライターは、祖父の形見である。

「幼い頃は、爺さんに注意してばかりだった気がするけどな・・・」

煙草に火をつけながら、ヘビースモーカーだった祖父を、ふと思い出したジローのその呟きも、街に流れるクリスマスソングと、都会の喧騒にかき消された。

ここは背の高いビルに囲まれ、3つ街道が交差するスクランブル交差点。

特に目だったランドマークは無いが、ジローの仲間内では「あの交差点」で通じる場所だ。

学生時代を友人たちと過ごしたこの街。しかしながら、挫折と再起を繰り返すことになったこの街は、ジローにとってはあまり良い思い出のある場所ではなかった。

 

「おーい、お待たせー!ジロー!久しぶりねー!!」

赤信号の点る交差点の向こうから、赤毛の髪を揺らし、手を振りながら大きな声でジローにアピールしている女がいる。

信号が青に変わると、少し駆け足でジローの元へとやってきた。

「ごめんねー、少し遅刻しちゃった。ジロー、私のことわかった?私はすぐわかったわよ!・・・ん?」

笑顔で話す彼女の顔が急に曇ったのは、お気に入りのブーツの靴底に違和感を感じたからだ。

「もう・・・、だめじゃない。街はジローのゴミ箱じゃないのよ?」

そういって、ジローの足元に転がる煙草の吸殻を拾い始めた。

相変わらずのお節介だな、赤毛も昔のままだ・・・。ジローはそう思うと、仏頂面で、腰をかがめる女の髪を見ていた。

女は落ちている吸殻を全て拾い集め、バッグから取り出したハンカチに包むとジローに向き直った。

「ねぇ、ジロー。いま、『相変わらずのお節介女』ってそう思ったでしょ?」

「え?」

見透かされてしまったことに動揺を覚えながらも、ジローは昔となんら変わらぬ旧友を見て、思わず笑みがこぼれた。

「ふ、ふふふ」

「なぁに?気持ち悪い人ね・・・私の顔に何かついているの?」

「いやぁ、ニコ。たしかに君は相変わらずだなと思ってね」

ところ狭しと歩道を行きかう人々をよける様にして、ジローの横に立ったニコがため息混じりに返事をする。

「あなたも相変わらずね。その無愛想さは昔のままだわ。そしてマナーがなっていないのもね、もう大人でしょ?どうにかならないの?」

ニコの説教を聞きたくなかったジローは、その問いかけに答えることなく、約束の時間を過ぎても現れないベルとイースのことを話し始めた。

「そんなことより、ベルとイース、ちょっと遅すぎないか?」

「あぁ、うちの人なら、仕事が終わってから駆けつけるって。ベルは・・・どうなのかしら?もしかしたら約束を忘れてしまったのかしら?」

忙しかったから・・・それは言い訳に過ぎない。自分だけが取り残されてしまった、そんな劣等感を感じてしまう卑屈な自分が嫌で、ジローが彼らに会うのは卒業式後のパーティー以来だった。

ジローにとっての二人はあの時のまま・・・、そう十年前の彼らしか記憶にないのである。

 

 

 

 

「おい、ジロー。ニコのやつ、お前に気があるみたいだぜ。せっかくのイヴなんだし、誘ってみろよ!」

いやらしい笑いを浮かべ、昼食の乗ったトレーをテーブルに置きながら横に座り、イースがジローに肩を組んできた。

「あん?そんなわけないだろ?それにあんなお節介女、こっちから願い下げなんだよ」

トレーに乱雑に並べられたプレッツェルとポークビーンズを頬張りながら、ジローはイースの腕を振りほどいた。

「そうかなぁ、イイ女だと思うんだけどなぁ・・・。お?旨そうだな、いただき!」

イースはジローの目の前にあるトレーから、獲物を狩る隼のような速さで最後のプレッツェルを掠め取った。

「あ、このやろう!お前とメシを食うといつもこれだ!自分で買って来いよ!」

幼馴染のイースとジローのじゃれあいは、いつものこと。

「ねぇ、君たち。毎度毎度のことで飽きないの?仲良しなのは良いことだけどさ・・・」

ジローとイースの向かいに座り、大好きなバナナパイを食べながら、ベルは呆れていた。

「そういうベルだって、いつもバナナパイで飽きないのか?」

「大好きだから、いいんだもーん」

そういって、ベルは2つ目のバナナパイを口に運び、健康的な褐色の肌に白い歯を浮かび上がらせて幸せそうに笑った。

「ベル、あなただって周りから見れば、ジローたちとじゃれているようにしか見えないわよ」

いつの間にかベルの後ろに立っていたニコが、ベルの頭を突っついた。

「あ、ニコ、遅いよー!もう食べ終わっちゃうところだよ」

「ごめんごめん、留学のことで教授に呼び出されちゃってね」

「そうかぁ、ニコは卒業後すぐに留学だったな。寂しくなるな・・・」

「イースありがとう。でもね、ずっと会えなくなるわけじゃないわ。それに、2年なんて、忙しくしていれば、きっと、すぐに経ってしまうと思うの」

「いいなぁ、ニコは目標があって。私なんて、やり終えていない研究があるから、ここの大学院だもん」

ニコは笑顔で答える。

「翻訳家になることは夢だったから。ベルだって、その研究って完成すればすごいことなんでしょ?」

「あはは、完成すればね。10年・・・そうね、10年かかっても完成しないかもね」

「このキャンパスとも、もうすぐお別れかぁ。卒業まであっという間だろうな」

イースが室内を見回しながら、寂しそうに呟いた。

「そうだな・・・。俺はまだ何も決めていないけど、ニコは留学、ベルは研究、イースも実家に戻るんだよな?」

ジローも感慨深げに室内を見回した。

「10年か・・・。よし、約束しようぜ!10年後の今日、そうだな時間は夜の7時丁度、いつもの交差点でまた会おうぜ!」

「10年後のクリスマスイヴ・・・いいなそれ!よし乗った」

ジローとイースはハイタッチを交わして、ニコとベルに向き直り二人の返事を待った。

「10年後ね・・・、うん、OK!それまでに立派な翻訳家になってみせるわ!」

「私も10年後には、きっと研究を完成させる!それにここに残れば、いつでもバナナパイが食べられるしね!」

「あはははは」

 

 

 

 

 

ニコは向かいのビルに設置されている、大きな街頭スクリーンを見ていた。

時折映し出される時計の表示を見ながら、悴みそうな手に息を吹きかけている。

ジローは、10本目の煙草に火をつけるのを我慢していた。

時刻はすでに8時。スクリーンではニュースキャスターが、せわしなく街を行きかう人々に、今日のニュースを伝えていた。

 

「あれから10年経ったのね・・・」

「そうだな・・・。あ、結婚おめでとう」

語尾に行くにつれ、ぼそぼそとした声になってしまったジローの言葉だったが、ニコは頭の中で反芻すると笑顔になった。

「なぁに、改まって。ふふ、ありがとう」

ジローらしくないなと思ったが、旧友からの祝福が素直に嬉しかった。

「いや、式には行けなかったから、直接と思ってね。どうなんだよ、イースはいい旦那様をやっているのか?」

「最高の旦那様よ」

笑顔のまま腰に手を当ててふんぞり返り、さも自慢げに答えるニコを見ながら、ジローは少しだけ嫉妬を覚える。

「なんだよ、のろけかよ!はいはい、ご馳走さん」

その時、スクランブル交差点の信号が、赤から青に変わり、横断歩道を駆け足で渡ってくる個性的なヘアースタイルがジローの目に映った。

「はぁはぁ、お待たせぇ」

ずっと走ってきたのだろう、息を切らし、肩で呼吸をしている。

「あなた、もうお仕事は大丈夫なの?」

「うん、商談が長引いてしまってね。ごめんな」

「ちょ、ちょっと待て!イース、いまだにその髪型なのかよ!」

イースは、先ほどのニコと同じように腰に手を当ててふんぞり返り、当たり前じゃないかと鼻息を荒くした。

「あのなジロー、俺はアフロの頂点に立つ男だぜ?変えるわけ無いだろう?」

「おいニコ、いいのか?こ・れ・で?」

ジローが、イースのふかふかの髪に指を突き立てて、片方の眉を吊り上げる。

 

・・・より、嬉しいニュースが舞い込んできま・・・

 

「何よ、私の旦那様に「これ」は失礼じゃない?」

 

・・・さんが、化石燃料に変わる、画期的な新エネルギーの開発に成功し・・・

 

「だって、見てみろよ。この髪型はないだ・・・」

「ジロー、てめぇー!!」

「痛てっ!」

ジローがイースの髪を鷲掴みにしたので、イースもジローの頬を両手で引っ張る。

 

・・・さんの新エネルギー発表記者会見会場と生放送でつながっていま・・・

 

「やめなさいよ、あなたたち!こんなところで・・・恥ずかしいでしょ!」

 

・・・それでは、会場よりベルさんの発表をお届けします

 

 

「え!?」

 

 

イースの髪を掴むジロー、ジローの頬を引っ張るイース、二人を引き離そうと間に割って入っているニコ、3人の動きがピタリと止まり、街頭スクリーンに釘付けになった。

「おい!あれ見ろよ!ベルじゃないか!?」

「あぁ、ベルだ!間違いない!」

「ほ、本当にベルなの?すごい・・・すごいじゃない!!」

 

やっほー!ジロー、イース、ニコ、見てるー?

ざわつく会場を無視するかのように、スクリーンの中でベルは続ける。

今日は行けなくてごめんね・・・、でも、でも私やったよ!ついに完成しちゃった

スクリーンのベルを見て、人目をはばからず、ハイタッチを繰り返しながら歓声を上げる3人。

ジロー、手紙ありがとう!すごく励まされたよ。イース、いつも応援してくれてありがとう!ニコ、あなたの頑張りに、私も勇気つけられたんだよ!

「ベル・・・」

ジローは、スクリーンを見上げたまま、鼻をぐずっと一度だけ鳴らした。

「ニコー!ベルのやつすごいよ!本当にすごいよ!」

愛妻よりも背の低いイースは、ニコの肩に顔をうずめるように抱きついて、泣きじゃくっていた。

「ベル、頑張ったね・・・本当に、頑張ったね」

イースの髪をなでながら、ニコもスクリーンを見上げ、涙がこぼれた。

約束・・・10年前の約束、忘れてなんていないよ?君たちもそうだよね?今日はいけなくて、本当にごめんね

「いいんだよベル、最高の再会じゃないか」

ジロー、イース、ニコ、みーんな大好きだよ!メリークリスマス!!

「メ、メリークリスマス・・・グズッ」

「メリークリスマス」

イースは泣きながら、ニコは笑顔で答えた。

しかしジローは・・・。

「メリークリスマス・・・か。」

スクリーンから目を逸らし、うつむいてぼそっと呟やいたジローの顔を、ニコが心配そうに覗き込んだ。

「ジロー、どうしたの?何か悩み事かな?」

「悩み事かな?グズッ」

ニコに抱きついたまま、イースも泣きながら繰り返す。

「いや、そんなんじゃねえよ。ただ、みんな頑張っているんだなって・・・そう思ってさ。俺は・・・」

ジローの言葉を遮るように、ニコはわざと笑ってみせた。

「あはは、ジロー、あなた少しおかしいわよ?あなたらしくないわ。さぁ、美味しいものでも食べに行きましょう?」

「行きましょう?グズッ」

「あ、うん・・・。   そうだな!うん、そうしよう!!」

 

 

「バナナパイなんてどう?」

「この辺にバナナパイを出す店なんてあったっけ?」

ジローは、腕組をして歩き出した二人の背中を一瞥すると、記者会見を続けるベルを、今度は見上げて呟いた。

 

「メリークリスマス」

 

 

 

 

☆あとがき☆

皆さんこんばんは、ハルルです♪

今日から12月。これから、日ごとに寒さが増していきます。

皆さんも風邪などにご注意いただき、ご自愛下さいね。

 

さて今回の更新は、お友達のジローさん、イースレイさん、NIKOさん、BELLさんを登場人物に小説を書いてみました。

実は昨晩のこと、ジローさんたちに嬉しいサプライズをいただきました♪ありがとうございます(^-^)

とても仲良しのジローさん、イーさん、NIKOさん、BELLさん。私の中でのイメージを少しだけ(?)反映させて小説内でも個性をつけてみました。

あ、ジローさんだけは正反対かな???

12月に入ったので、クリスマスの街を舞台に、4人の友情をえがいてみたのですが、いかがだったでしょうか?

久しぶりに会う友人達、それが5年ぶりでも、10年ぶりでも、変わらずに楽しいおしゃべりや、素敵なひと時をご一緒できるのなら、それって幸せなことですよね(*^-^*)

ジローはもちろん、ニコ、イース、ベルにも今回の小説には書かれていない物語が存在します。でも、それはまた別のお話・・・。

4人が再会するまでには、どんな物語があったのでしょうね?想像して頂くのも面白いかなと思い、あえて描写は控えています。

ひとつだけ・・・

 

「あら!イース、どうしたの???」

大きなトランクケースを押しながら、北ウィング第3ゲート降機口から出てきたニコは、学生時代に見慣れたアフロヘアーを見つけ驚いた。

「いや、君を・・・ニコの乗った便がそろそろ着くころかなって思ってさ」

 

ふふ^^

アフロヘアー、可笑しい(^-^)

一途なイーさん、ボンさんを大切にね?

 

また機会があれば、グラールのお友達を登場人物に小説を書いてみたいと思います。

え?プスティス学園ですか?皆さん個性的すぎて難しいです。。。

 

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2007年8月22日 (水曜日)

【小説】不揃いの花壇

今ではビンテージの車好きぐらいしか乗らないような、古い型のフォードトラックが、この田舎町には不釣合いなほど瀟洒なショッピングモールの入り口にあるアーケードの下に止まった。

ドアからは30歳も半ばと思われる男が大きなポケットのついたブルーのエプロンをして降りてきた。

中肉中背、無精ひげこそ生えていないものの、長くは無いがセットをし忘れたかのようなボサボサの髪、踵を潰したスニーカーに、アイロンのかかっていないよれよれのシャツ、男やもめも容易に想像が出来る。

男はショッピングモールから出てきたスーツの男性と目が合うと小さく会釈をし、そそくさと何かの準備を始めた。

車の荷台からスティール製の細いパイプをいくつか取り出し、荷台の四隅に立てるとキャンバス生地の大きな布を取り出した。

フォードトラックは改造されていて、日よけのテントを広げ、折りたたみ式のひな壇を設置して、荷台の横を開けばいくつかの商品を並べられる移動店舗になっていた。

「親父に譲ってもらったこのオンボロも、早いとこ買い替えないとなぁ」

今日も男は、このショッピングモールの入り口を行き交う人々を横目で見ながら、折りたたみ式のイスに座りコミック雑誌を広げ、売る気が有るのか無いのか分からない商売で、花を売っていた。

それでも、花はいくらかは売れていた、しかし、用意した全てが売り切れることは無かった。

季節ごとの定番の花達はそれなりに売れていくのだが、華やかな街のショップで見かけるようなオシャレな鉢植えや、流行の花などは仕入れ値も高く、男の店では取り扱いが難しいため、どうしても流行遅れのものや、定番のものしか並べられないのである。

夕方の6時を知らせる教会の鐘の音が響く頃、ショッピングモールと共に男も店閉まいを始める。

人口のそれほど多くないこの田舎町唯一のショッピングモールは夕方の5時半を過ぎると極端に客足も遠のくのだった。

 

「ふわあぁあー」

男は折りたたみ式のイスから立ち上がり、大きなあくびと共に伸びをして、ふと視線を落とした。

駐車したフォードトラックの脇、男の視線の先にある背の低い小さな花壇の花は枯れ、雑草がびっしりと生えていた。

「やれやれ、建物はあんなに美しいのに小さな花壇は無視かい?手入れをしていないのだなぁ」

今朝、会釈をしたスーツの男の顔を思い浮かべながら男は溜め息をついた。

男はその場にしゃがみ込むと、手近な雑草を取り除いていく。

そして、そこに売れ残りの花を植えていった。

「摘む時か、運ぶ途中で花びらを傷付けてしまったんだね・・・ごめんよ」

そんな独り言を呟きながら、数株を植え終わった頃、男の後ろから女性の声が聞こえた。

「お花を植えているのですか?」

花屋が自前の商品を植えているのを奇妙に感じたのだろうか、男の背後から不思議そうな顔をして男の作業を一人の女性が覗きこんでいた。

「あ、あぁ、売れ残りのものを植えていました。あまりにもこの花壇が寂しいことになっていたから」

「良いのではないですか、お花があると気持ちが和みますものね」

白いワンピースからすらりと伸びた手足を見せるブロンドヘアーの美しい彼女の笑顔に、男も無言で慣れない笑顔を返した。

その日、花売りの男は帰りの車中、夜の帳が下りた田舎道を楽しげに口笛をふきながら運転して帰った。

春のあたたかな夜だった。

 

それからというもの、もうそろそろ店をたたむ時間だなと考える夕暮れ時にいつもこのショッピングモールに現れる彼女を、花屋の男は目で追ってしまうのが習慣となっていた。

時折目が合えば軽く会釈を交わすぐらいの間柄にはなっていたのだが、あの日以来、花を買ってもらう時の決めセリフ「ありがとうございました、お庭やお部屋を花でいっぱいにしてください。またのご利用お待ちしています」以外は言葉を交わすことは無かった。

「キレイな女性(ひと)だな、あんな子と一緒に花を売れたら毎日が楽しいだろうな・・・いやいや、俺みたいな男にはまさに高嶺の花だな」

そして、あの日以来毎日のように売れ残りの花を少しずつ小さな花壇に植えていった。

いつしかその小さな花壇には、流行から外れてしまっている花や、花びらに傷のあるものなど、なんとも不揃いな花たちが賑わう花壇になっていた。

そんなことをもう半年も続け、季節はすでに春から秋に変わっていた。

 

秋も深まったある日のこと、男はいつものように小さな花壇に売れ残りの花を植えながら、いつものように独り言を呟いた。

「何とも不細工な花壇になってしまったなぁ・・・売れ残った花達ばかりを植えてしまったからなぁ」

するとあの春の日のように、また背後から彼女の声が聞こえた。

「そう?良いのではないですか。流行から外れてしまっていても、多少の傷がついてしまっているお花でも、みな可憐に咲き誇ってますよ。それに見て」

彼女が指差した花壇の左端には、あの日、初めて彼女と言葉を交わした春の日に植えた、アリッサムが新しく白い小さな花を咲かせている。

「傷ついたお花だって、季節が変われば、また新しいお花をキレイに咲かせるでしょう?」

「そうですね、うん、確かにそうだ。あなたの言うとおりですね」

彼女は男の言葉に笑顔を返すと、振り返って花の陳列してあるフォードの荷台を眺めている。

「それにしても、このアリッサムを春先に植えたのをよく覚えていましたね?」

彼女の背中に問いかける。

彼女は少しだけ振り向くと「ふふ」と優しい笑顔を男に返し、秋の柔らかな斜光の中でその髪をキラキラとさせながら花を注文した。

「このオレンジのコスモスをくださいな」

「ありがとう!よし、少しですがサービスしますよ!」

代金の分よりも数本多くコスモスを、白い文字で【John’s Flower】と小さく印刷された淡いブルーの包装紙に包み、それを手渡しながら男は彼女に尋ねた

「あの、コスモスが・・・いえ、花がお好きなんですか?」

「ジョンさん・・・っていうのね。どうして、あなたはお花屋さんになろうと思ったのですか?」

ジョンは、自分の問いかけとは関係のない、彼女からの笑顔の質問に少しどぎまぎとしながらも

「自分は、ほら、そこの花壇のような男なんです。流行にも疎いし、不揃いで不細工なんですよ・・・そして売れ残りというのも一緒ですね。だから、大好きな花を売ることぐらいしか出来ないんですよ」

お手製の花壇を指差し、自嘲気味に苦笑いをしながら話す花売りの男に彼女は優しい笑顔を絶やすことはなかった

「では、枯れることなく、次の季節にはまたキレイなお花を咲かせるのですね」

彼女の手にしたコスモスは、秋の夕焼けに照らされてそのオレンジを、より輝かせているのだった。

                                        END

☆あ と が き☆

今日の午前中、開店したてのお花屋さんが、ご自分のお店とは関係のない街路樹の植え込みの雑草を摘み取っているのを見て、この物語を思い付きました。

もちろん雑草には何の罪もないけれど、限られた土の養分で街路樹の緑を保つには大切なことなのでしょうね。

花壇にも文字通りそこにあるはずの花が枯れてしまい、雑草だけが生えてしまっていては寂しいでしょう?

そして、この物語はあるお友達に捧げるものです。
しかしながら、登場する人物のお名前・設定などはフィクションですのでご了承下さい(^-^;)

ちなみにアリッサムは春と秋に小さくて可愛い白いお花を咲かせます。

オレンジ色のコスモスは実際に存在します。
日本のある大学の研究・品種改良によってオレンジのコスモスは実現したんですよ。
なので、品種名はキャンパスオレンジの名がついています。

いかがだったでしょうか?
PSUとは関係のない物語ですけど、たまにはいいですよね?(*^-^*)

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2007年4月 8日 (日曜日)

大いなる螺旋と咆哮の中で僕は舞う【Act7】

十人の中に刻まれる物語・ブログリレー小説

大いなる螺旋と咆哮の中で僕は舞う( Act1 ) written by 大地の軌道 イースレイ

大いなる螺旋と咆哮の中で僕は舞う( Act2 ) written byギンジローの旅路 ギンジロー

大いなる螺旋と咆哮の中で僕は舞う( Act3 ) written by まったり~日記 ユイ

大いなる螺旋と咆哮の中で僕は舞う( Act4 ) written by crescent moon メイファ

大いなる螺旋と咆哮の中で僕は舞う( Act5 ) written by コギーのイケてないす日記 コギー

大いなる螺旋と咆哮の中で僕は舞う( Act6 ) written by ルナ (掲載:大地の軌道)

大いなる螺旋と咆哮の中で僕は舞う( Act7:予告編 ) written by ハルルのお友達いっぱい ハルル

 

こちらはサイド(パラレル)ストーリーになります、あわせてお楽しみ下さい。

Another story まったり~日記 ユイ

THE PASTDAY crescent moon メイファ

Act7

淡いむらさき色を帯びながら朝日が徐々に遠くの山並みを照らすころ、ホームで出発を待つ列車のそば、朝もやの中に寄り添うように、イースレイ、そしてエフェ、二人の影が浮かんでいた。

別れ際・・・ほんの刹那、自分の唇に触れた彼女の柔らかい唇の感覚と、彼女を包む甘く優しい香りに我を忘れ、走り去る彼女を呼び止めた時には、すでに間もなくの発車を知らせるベルが駅構内に鳴り響いていた。

これからの困難など意に介する様子もなく、まだ開け放たれている列車の扉の前に立って、照れくさそうに彼は言った。

「エフェ、あのさ、このミッションから無事帰ったら・・・」

そこまで聞こえて、無情にも列車の扉は閉まってしまう。

エフェは、走り去る列車の窓の向こう側で、何かを伝えようとする彼の唇の動きを読もうともしたが、徐々に加速していく列車に追いつくはずもなく、躓いてうずくまったままになってしまった。

唇に残る、彼女のくれた、大切なお守りともいうべき感覚を指でなぞりながらイースレイが席に付く頃、エフェは妙な胸騒ぎを感じていた。

それからの一日を、胸騒ぎと不安の中で過ごすエフェ・・・パルムに着いたら連絡をくれると言っていた彼からの連絡も無い・・・。

「うん、考えたって始まらないわ。いままでも自分を信じて生きてきたんだもの、この感覚・・・前にも覚えがある・・・。イースにはかけがえの無い大切なものをもらったわ、今度は私が彼を助ける番・・・このIDカードをまた使うときがくるなんて・・・」

彼女の決意は固い、数時間後には仕度を済ませパルム行きシャトルの機中の人となっていた。

 

それから数時間、シャトルに揺られている間にもエフェの胸騒ぎはやむことが無かった・・・いや、惑星パルムが近づくにつれ、それは肥大する一方であった。

パルムのスペースポートにシャトルが到着し、エフェはその足で惑星パルム・ガーディアンズ支部を訪ねた。

緊急事態の支部内、行きかう人々と喧騒の中、受付のキャストにIDカードを渡すと、硬質で冷たい印象さえ受ける支部内を懐かしむような目で見回すエフェ。

「照合終わりました。ニューデイズ支部所属のメイファさんですね。この数ヶ月ミッションにも参加されていないようですが・・・お身体でも壊されてました?」

「え、あぁ、ちょっとね」

「それはいけませんね、どうしましょう・・・IDカードの更新を済ませ・・・」

キャストの言葉をさえぎるように、エフェが急かした。

「そんなことよりも、炎侵食がひどいのでしょう?仲間に状況は聞きました。私を今すぐに状況の一番酷い前線に配置するよう手配なさい」

S級ガーディアンズのイースレイならば、向かった先の前線は過酷な場所だとエフェには想像ができるのだった。

慌てる様子もなく受付のキャストは、手元の端末を操作しながら答える。

「は、はぁ・・・あなたほどのテクターなら、どの部隊からも引く手あまたでしょうけど・・・」

その時、端末からエマージェンシーを知らせる警告音がけたたましく鳴り響いた。

エフェがカウンターに身を乗り出して、端末のモニターを覗き込むとそこには金髪のビーストが映し出されていた。

『こちらハルル。パルムの戦線で手の空いている部隊に緊急招集をかけなさい。こちらから連絡のとれたコギーさんたちの部隊以外はどうなのですか?非常事態です、ことは急を要します。どなたでも結構です、すぐに海底プラントGRM研究所施設まで・・・ガガ・・ピピ・・・が見つかりました・・・ガガ・・・分かりましたね・・・ピピー・・・これは士官命令です!急ぎなさい!・・・ガガ・・・』

通信状態が良くないのだろうか、ところどころ聞き取りづらいところはあったが、それでもエフェに、そこにイースが現れると確信させるものがあった。

「緊急招集なんでしょ?わかりました、そこに向かいます。急いでその施設のデータを揃えて・・・ほら、急いで!」

 

数分の後、エフェは海底プラントに関する各データ、パルムで展開している各部隊データ、炎侵食に関する現在までに判明していることのデータを受け取り、足早に支部を後にしようとしていた。

「あ、メイファさん!」

データに目を通していたのと、ここ最近では呼ばれなれていなかった為に、受付のキャストの呼ぶその名前に反応することなく、支部出口の扉に急ぐエフェ。

「メイファさん!メイファさん!!」

「ん?」

振り向きながら、あぁ私のことかと返事をした。

「急いでいます、まだ何か用なの?」

「海底プラントGRM研究施設までは、大きな街道やフライヤーベースからよりも、第二小隊が展開されている草原地帯を抜けるのが近道です、草原地帯までの転送機の使用許可をとりました。起動コードは0113になります」

「ありがとう、助かるわ」

 

転送機によって草原地帯に到着したエフェは、手近に乗り捨ててあったフローダーにまたがると、データの地図と照合し海底プラントへと急いだ。

「酷い・・・」

炎侵食された草原地帯を抜ける間、エフェは自然とイースレイとのことを思い返していた。

 

そのチャーミングな容姿とは裏腹の過酷な職業、相手によっては伝えることで眉をひそめる場合も多く、当時のエフェは自分のことを知らぬ相手には素性を隠すのが当たり前となっていた。

もちろんメイファという名前も偽名である、どうしても誰かの役に立つ仕事に就きたかったエフェは、周囲の反対を振り切り、身分を隠しガーディアンズに入隊したのだった。

「イース、私が押し黙ってしまうと、何も聞かずに、ただ微笑んでいたっけ・・・」

『初めて出会ったあの時のこと・・・自分で選んだ道だったのに、その殺伐とした世界に疲れきって、ひとりお酒に逃げていた場末の酒場・・・

任務の合間を見つけては、会いに来てくれて、いろいろな話しをしてくれて、そして聞いてくれた・・・

ありのままの私を、いつも受け止めてくれたイース・・・

何もかもが限界にきていた私を救ってくれたのは彼・・・私はイースからたくさんの大切なものをもらった・・・

私は彼に、何かを返せているのかしら・・・』

ヴォヴァアアアアアァァァァアアー!!

その想いをさえぎるように、人ならざる者の咆哮が辺りに響いた。

反射的にエフェは、フローダーをその咆哮に向けて走らせていた・・・。

 
 
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 

  

数ヶ月前のモトゥブ鉱山跡、忍ぶように数人の人影がそこにあった。

「それで、内部の不穏分子の動きは何かつかめましたか?」

「うん、そのことで気になる人物が浮かび上がったわ」

「例のSEED研究所所長ですか・・・?」

「そうね、でも、ロメオ所長だけではないわね。その裏に、もっと重要な鍵を握る人物?がいるわね」

「でも、扇動しているのはロメオ所長なんですよね?」

「うん、それは間違いないわ・・・でも、その行動をバックアップしている同盟政府の人間がいるようなの・・・」

「そいつの名前は分かっているのか?なんなら俺様とちょちょでそっちは調査しておくぜ!」

「そうね、ハッキングした所長の端末には頻繁に“シンシア”という名前が出てくるの」

「任せて下さい、わたしと雅桜さんでそちらは調べておきます」

「それが実在の人物なのか、それとも何かの暗号なのかは現在解析中です。困難なものになると思うけど・・・うん、お願いね」

「長月さんと、ラピスさんはロメオ所長とパルムにある海底研究施設の方をお願いします。私も引き続き、
ガーディアンズ内部で情報を集めます。」

「それはそうと、うまく行きますかね・・・言われたとおり、死体安置室より背格好の似たダミーの死体は4体用意しましたけど・・・」

その皮袋に収められた、死体に手を合わせながらニーナは言った。

「大丈夫、うまくやるわ。それよりもこんなことをお願いしてしまってすみません・・・」

「いいんですよ、私は元々ガーディアンズには未練はありませんからね」

ラピスに苦笑いを返して、ニーナは話しを続けた。

「この計画がうまく行ったとして、騙す形になってしまうハルルさんには申し訳ないと思うけど・・・」

「きっと、分かってくれますよ。それにこうでもしないと動けないというのは私たちも了承済みです」

「ありがとう・・・では、本部に緊急の通信をしますから、雅桜さん遠慮なくお願いします」

「大丈夫だ、死なない程度は心得ている、クハハハ」

そういってニーナがガーディアンズ本部に緊急援助要請の通信を終えた後、雅桜は少し表情を曇らせながらも、無防備なニーナに痛烈な一撃を加えた。

ちょちょも目に涙を浮かべながら、身元判別が困難なようにテクニックで死体を焼いていた・・・。

「ラピスさん、ちょちょさん、雅桜さん、我々の任務は重大ですよ。必ず成果を残さないと・・・」

「今までのどの任務よりも難しいかも・・・それでも、やらなければ・・・このグラールの明日のために」

そうして長月、ラピス、ちょちょ、雅桜の4人は4つの死体と、瀕死のニーナを残して、モトゥブの砂嵐の中に姿を消したのだった。

 
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 

パルム浄化作戦・ラフォン草原前線第2小隊は突然のヴァーラ達の襲撃を受け、壊滅寸前であった。

ヴァーラのリーダーを探し出すべく、小隊長ユイの制止も聞かず陣地を飛び出したギンジロー。

ヴァーラの群れとの戦闘で満身創痍のギンジロー、ヴァーラのリーダーを発見し対峙する頃には、すでに陣地からはかなりの距離が離れてしまっていた。

「なに!?あんなヴァーラみたことないわ」

全身に炎を纏ったヴァーラの群れに囲まれているギンジローを見て、エフェは反射的にその華奢な体躯には似合わない大きな杖を振っていた。

『万事休すか・・・』

ヴァーラのリーダー格をやっとの思いで倒し、そうギンジローが思った途端、ヴァーラ達は思い思いの方向へ散っていく・・・。

「はぁ、良かった・・・」

安堵からかその場に座り込んでしまったその時、背後に人の気配を感じた・・・

「誰だ!?」

「誰だ、とはご挨拶ね、ピンチを救ってあげたのに」

「え?救った?君が?あははは、無茶言うなよ、そんな訳ないだろう?」

エフェは少し頬を膨らませて

「ふぅん、混乱の上位テクニックは知らないのね・・・ま、いいわ、急いでいるので行きますね」

「うーん、ま、いいや・・・あ、お嬢さん、この先も危険だよ。何を急いでいるのかしらないけど、早く安全な場所に避難した方がいいね」

「ご丁寧にどうもー」

そういって、エフェは振り返ってフローダーに向かったまま、ひらひらと手を振った。

 

「大分離れてしまったな、でもなんだったんだろう?混乱、あの子が・・・うーん、納得がいかないな・・・」

ギンジローがそんなことを考えながら小隊陣地への帰路を急いでいると、

"ドンッ"

考え事をしながら移動していたギンジローは何かにぶつかった。

「痛~い。ボ~っと歩いてるんじゃないわよ、このチビ!」

凄い剣幕でギンジローは罵声を浴びせられる。

「あ・・・すみません。少し考え事をしていたので・・・。」

「まぁ、いいわ。こっちも急いでるから、この場は見逃してあげる。次はないからね!」

そう言って二人組みは海底プラントまで急いだ。

「なんだアレは?はぐれガーディアンか?クハハ」

「今回の戦闘では各地で混乱を極めていますからね・・・部隊とはぐれてしまったのかも」

「急ぐぞ、ちょちょ!ハルルさんがお待ちだぜぃ!」

「はい!」

 
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 

「マップでは海底プラントの第3エントリーがこの近くにあるはず・・・」

エフェは、ガーディアンズ・パルム支部のキャストが用意してくれたデータを元に、緊急脱出用として普段は使われていない、海底プラントの裏口とも言うべき入り口を探していた。

「ん?」

人の気配を感じ、近くの茂みに身を隠すエフェ。

エフェの15mほど先で小柄な老人と、ガーディアンズらしき男が何かを探すように、茂みを掻き分けていた。

「ロメオ様、急がないと賊の侵入をセンサーが察知してから、もう大分時間が経ってしまっているので・・・」

「慌てるでない、にゃんこが先行し、時間稼ぎをしているはずじゃ」

「しかし、本部からの情報では、あのハルルも海底プラントにいるはずですよ」

「ほほぅ、戦闘の女神・・・あの堅物のビーストもかね。そりゃ、好都合じゃわい、どこの誰だが知らないが、その賊とハルル、ワシの可愛いオルゴーモンちゃん達で一網打尽じゃわい。フォッフォッフォッ!」

「ですね・・・フォッフォッフォッ!」

「ワシの真似をするでない!」

ロメオと呼ばれる小柄な老人と、ガーディアンズであろうもう一人は茂みの中に何かの端末を見つけ、操作している。

「あの顔・・・どこかで、見た記憶が・・・ロメオ・・・」

エフェは二人の怪しい雰囲気を察知し、息を殺し、茂みから様子を伺っていた。

「ロメオ様、準備完了しました。パスワードをお願いします」

「うむ」

そう言って、茂みの中の端末を操作するロメオ。

地鳴りとともに、フォトンアクチュエーターのシリンダーに支えられながら、大地が四角く隆起したかと思うと、輸送カーゴ1台分が通れるほどの入り口がぽっかりと口を開けた。

ロメオたちが入っていくと、ゆっくりとその扉が閉まり始めた

「いけない!」

エフェは茂みから飛び出すと、間もなく完全に閉じてしまう扉の隙間に、その身を横にして大地を転がりながら飛び込み、海底プラント内部へと進入した。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

「皆さん、爆弾解除、お疲れさまです」

皆、口々にそれぞれが労いの言葉を掛け合い、安堵の溜め息をもらした。

その中でハルルの溜め息だけは、皆とは意味合いが違っていた・・・

イースレイ、ハルル、ジロー、コギー アウク、ルナ、ユイ、ギンジロー

ハルルの緊急招集にも関わらず、集まったガーディアンズは7名だけだった。

それだけ、パルムの炎侵食は深刻で、壊滅した部隊もあれば、緊急招集であっても戦線を空には出来ない状況の部隊ばかりであった。

ラピスに導かれるように訪れた、今は使われず廃墟同然と化している海底プラント・・・。

先ほどのこともあり周囲を警戒しながら、GRM海底プラント研究施設最深部一番奥の広いラボに、ハルルは集まったガーディアンズたちを案内する。

道すがら、今までの経過を皆に説明するハルル

「・・・そして、そこで発見した医療カプセルには信じられないものが培養されていました」

イースレイが、首をかしげながら聞き返す

「培養・・・ですか?」

「はい。あの、医療カプセルの中身は・・・私の想像が正しければ炎のSEEDとでも呼べばいいのかしら、バンフォトンとSEEDのバイオレベルでの融合、そう、まったく新しい人工の危険なSEED」

「なんだって!?ま、まさか、今の各惑星を襲っている炎侵食がそのせいだと?」

「おそらく・・・ですけどね」

「ちょっと待って、誰が?いったい何のために?」

「それは、今の段階では私にもわかりません。しかし、その手がかりと炎侵食の原因は少なくともこれからの調査によって分かるはずです。そのために皆さんをお呼びしたのですよ、そしてこれは上には報告しません。」

「ほう、それはどうしてだい、隊長さん?」

「自分の存在を滅し、私を欺いてまでここに誘導し、そして私に“任せる”といった長月さんたちの行動・・・そして、これだけの研究所を押さえることの出来る者の仕業・・・そこから察するに、ガーディアンズ内部にこの暴挙に関わる人物がいる、そう考えるのが妥当だからです」。

「ふむふむ、なるほど。ウチも思ったよ、確かにさっきの爆弾といい、手際が良すぎる・・・ガーディアンズの中に、このグラールの平和に背をむけようとする人間がいるということね。」

「そういうことです」

電力供給が止まり、フォトンの光がぼーっと光る薄暗い中、一行は目的のラボがあるフロアへの最後の階段を下りていった。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

緊急脱出口からプラント内に進入したロメオたちは、ハルルたちよりも一足さきにラボに到着していた。

「ねぇ、ロメオ~、トシのやつ遅いねー」

海底プラントに先行し、時限爆弾による時間稼ぎという任務を完璧に遂行し、ロメオたちに合流したにゃんこは鼻高々だった。

「うむ、すこし抜けているところのあるやつじゃが、腕の方は確かじゃぞ」

「ふぅ~ん」

「最近ワシの周りを嗅ぎ回っている連中もおるのでなぁ、いい機会じゃわい、一網打尽にしてやるぞい」

「邪魔者は消す!そのためのにゃんこなんだろう?ロメオ」

「まぁ、そういうことじゃな。まだ、この研究の邪魔をされる訳にはいかんのじゃ、ワシの考えにそったシンシア様の計画を今はまだ、邪魔されるわけにはいかんのでなぁ、ワシの可愛い炎SEEDちゃんたちを守ってあげねばのぉ、フォフォフォ」

そういって愛しそうに自分の身の丈よりも大きい医療カプセルをロメオは撫でてみせた。

ラボの隅、うず高く積まれたコンテナの陰からロメオたちの様子を伺っていたエフェの目に、信じられないものが飛び込んできた、医療カプセルの窓から伺うそれは炎の揺らめきをもった赤く輝くSEED。

それが医療カプセルの中で培養されていた。

「思い出した・・・あの人物、ガーディアンズ直属のSEED研究所所長のロメオだわ。大変・・・イースたちにしらせなきゃ」

エフェがコンテナの陰から慎重に飛び出し、ラボから通路に出ようとしたその時

「ロメオ様!ハルルたちがすぐそこまで来ています!オルゴーモンの準備はいかがですか?」

そういって斥候から戻ってきたトシと不意打ちのように鉢合せしてしまった

「待て!!誰だ!」

走り去ろうとしたエフェは、万力で押し潰されるかのように腕を掴まれ、悲鳴を上げていた。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

「この十字通路をまっすぐ抜けたところに問題の医療カプセルがあります。それを確保した後、ほかにも同様のものがないか手分けをして探しましょう」

「了解!」

その時・・・

キャアアアアァァァァァァ!!

その場の張り詰めた空気を切り裂くように女性の悲鳴がプラントの静寂をさまたげた

「え!?エフェ?」

そういうとイースレイは十字通路をまっすぐ駆け抜けた。

「イース!どうしたんだ!?待てっ、イース!」

「イースレイ!単独行動は危険です!お待ちなさい!!」

ジロー、ハルルの静止の声と同時に左右の通路からは、大量の炎侵食されたオルゴーモンがロメオによって放たれ、その口からは黒々と燃え盛る火炎球を吐き出しながらハルルたちに津波のごとくゆっくりと迫ってきた。

その数は、数十匹にもおよび、驚愕するハルルたちを襲う!

「コギーっ!!!」

火炎球のひとつが不意打ちとなり、真っ白なコギーの全身を真っ赤な炎に包んだ。

一瞬だった・・・その凶暴な塊は一人のキャストの命をいとも簡単に奪ったのである。

「コギー!コギー!あぁ、何でこんなことに・・・」

アウクは、最後の・・・別れのことばもないままに、幾多の苦難をともに乗り切った戦友でもある親友を失った・・・。

次々にせまるオルゴーモンは、悲しみにくれる時間さえ許してはくれない。

「うぅ・・・コギー・・・コギー・・・」

涙で照準が曇りながらも、アウクは氷バレットをオルゴーモンに撃ち込む。

「コギーさん!?」

「アウク、コギーがどうしたの?」

仲間達は口々にコギーの安否を気遣うも、目の前のオルゴーモンの駆逐に精一杯だ。

そして・・・

「ユイさん、危ない!!」

ユイの背後から迫る火炎球に身を投じて防ぐギンジロー・・・

「ギーン!!イヤァァァー!!!」

戦いの最中、倒れたギンジローを抱き起こすユイ・・・

「ご、ごめん、ユ、ユイさ・・ん・・・・・・もう、もう・・・守って・・・あげられな・・・」

半分炭化してしまった体のギンジローの頬を叩きながらユイは呼びかける。

「馬鹿な事言わないのギン!目を開けなさい!ギン!!ギーン!!!」

頬に伝う涙をぬぐうことも忘れ、ユイは義手である左手を発動し、SUVを召喚するための詠唱を始めた。

「キャストの皆さんはSUVを、私たちビーストはナノブラストで対抗します!」

ハルルのその声を受けて、ジローはすっとその腕から時計を外した。

「ルナ!」

「なんだいジロー!」

杖を振るルナにぽんっとジローがその腕時計を投げてよこした。

「ルナ、それは俺のお袋の形見なんだ、君に持っていて欲しい。ナノブラストでバンドを千切りたくないんだよ」

「ジロー・・・うん・・・わかった、預かるね!」

「頼んだぜ、ルナ!」

その直後、ジローとハルルの体をナノブラストの眩い青い光が包む。

 

背後に戦闘の喧騒を聞きながらも、イースレイは先ほどの悲鳴が聞こえたラボの方へと急いだ。

「あの声は・・・間違いない、でも、何で・・・」

イースレイに不安がよぎる・・・

明るく開けた場所であるラボに突然出たために、ほんの一瞬だけ視力をうばわれるイースレイ。

回復したその目に映ったのは、間違いなくあの大切なお守りをくれたエフェだった。

エフェはトシに羽交い絞めにされ、横に立つロメオの手にはエフェから外されたナノトランサーが握られていた。

「エフェ!!どうして君が!?」

「イース!!あぁ、イース・・・ごめんなさい、私・・・私、あなたを助けたくて!あなたの役に立ちたくて!」

イースに会えたことで、安心したのかエフェの目には今にもこぼれそうなほどの涙があふれていた

「こんなところまでどうやって・・・おいっ!その汚い手を離せ!」

「おっと、ちょっと待てよダンナ。この娘、どうやらアンタの女みたいだなぁ・・・少しでも動いてみろよ、この女がどうなっても知らないぜ!」

「そうそう、イース、愛しのエフェさんにもう甘えることもできなくなっちゃうよ」

クスクスと笑いながら、にゃんこがトシの陰から出てくる

「にゃんこ・・・なんでお前まで・・・」

「さぁて、おしゃべりの時間は終わりじゃ。・・・うん、そうじゃ!冥土の土産に良いものをみせてやろう。トシ、初の人体実験じゃ。にゃんこ、医療カプセルを持って来なさい。」

にゃんこは言われるままに、奥から医療カプセルを持ってくると、まるで棺桶のようにトシとエフェの足元に横に倒した。

「な、何を・・・やめろっ、やめてくれ!わかった・・・言う通りにする・・・だから、その娘を放せ!その娘は関係ない!」

「最近、耳が遠くてのぉ」

トシは、暴れるエフェを力ずくで医療カプセルの中へ押さえ込むと、その扉を閉める。

エフェーッ!!!!!!

その時、ハルルたちが戦闘を終えラボへと流れ込んできた。

「ほほう、あのオルゴーモンたちを駆逐しおったか、さすが戦闘の女神といったところかのぉ。まぁ、よい、それも想定の内じゃ。ここんで死んでいくお前たちに教えてやろうぞ。暗黒たる深淵を覗き込む者は、逆に深淵の底からも見られているんじゃよ、お前たちの動向など掴んでいないわけがあるまい」

「許しません!!」

そういってハルルはロメオに向かって目にも留まらぬ速さで突進する。

その動きを援護するようにユイを背負うアウクの放ったフォトンバレットがトシをかすめ、一瞬のスキが生じた。

そのスキを見逃さずイースレイは杖を振る。

イースレイにより召喚された幾重にも重なった雷撃がロメオ達を襲う!

怒りの雷撃がトシを直撃し、目の色からは生気を奪い、断末魔の叫びさえ許さず亡き者へと変えてゆく。

ハルルの突進をロメオの直前、鋼爪で防いだにゃんこが不敵に笑う

「やっと会えたねハルルさん・・・」

「にゃんこさん!?ど、どうしてあなたが・・・」

困惑するハルルのスキを見逃さずに鋼爪を振り下ろすにゃんこ、間一髪、ジローのダブルセイバーがにゃんこの一撃を食い止めた。

「隊長さんよ、油断は禁物だぜ!」

「ジローさん、離れて下さい」

その言葉が終わらないうちにハルルの体からは青白いオーラの揺らめきがあがり、手にしたセイバーもそのオーラを纏って輝いていた。

ほんの一瞬だった、その場にいた誰もが何が起こったのか分かった者などは居なかっただろう。

気がつけば、その場ににゃんこが倒れていたのである。

「さすがじゃのう、だが、お遊びはこれまでじゃ。」

ロメオが手元の小型端末を操作すると、ラボ中に無数に積まれたコンテナが開き、中なら炎侵食されたゴ・ヴァーラが大量にのそのそと現れた。

ハルルたちの背後の通路からは、またも大量のオルゴーモンが迫り来る!

「あきらめろ、ロメオ!」

イースレイのその恫喝も意に介さず、ロメオは薄ら笑いを浮かべると、エフェの入った医療カプセルを抱きかかえたまま、すーっと宙に浮かんでいった。

「フォッフォッフォ  また会おうイースレイ・・・」

「待て!エフェを返せ!!」

イースレイの悲痛の叫びと同時に、ユイを床に寝かせたアウクの正確な1射がロメオの手を弾く。

ゴトン!と鈍い音を立てて、医療カプセルは床に落ちた。

「ちっ!貴重なサンプルが!・・・まぁ、よい。どの道その娘は助からん、さらばじゃ」

ロメオはそういうと虚空の中に消えていった・・・。

「エフェー!!」

すぐさま駆け寄り、イースレイは医療カプセルの扉を開け、エフェを助け出す・・・。

優しく抱きしめられたイースレイの腕の中で、ロメオによって暴徒と化した炎SEEDが、エフェの体を蝕んでいく・・・。

イースレイとエフェ、二人を背中に囲むように仲間達は円の陣形をとり、全身に炎を纏って近づいてくる大量のゴ・ヴァーラ、オルゴーモンと対峙していた。

「イースレイ!彼女から離れなさい!あなたまで、SEEDに侵食されてしまいます!!離れなさい!!!これは命令です!!!」

凶悪なエネミーと戦いながらも、イースレイを説得しようと試みるハルル・・・その目から弾けた悲しみの雫は炎侵食されたオルゴーモンにあたり、ジュッと音を立てて消えていく。

「エフェさんはもうだめだよ、イース!仕方が無いんだ、イース!!」

「このままじゃ、イース、あなたも!」

無駄なこととは分かっていても、涙を流しながら回復のテクニックをかけ続けるルナ・・・緑色の光が二人を包む・・・。

イースレイの腕の中、ぐったりとするエフェの両腕から、胸から、背中から、両足から、そしてイースレイの涙がつたうその顔からも、マグマの溜まりのような赤々として尚どす黒い残酷な塊が全身に広がっていった。

イースレイは背中を丸め座り込み、嗚咽の中で全身の肌を炎に焼かれながら精一杯エフェを抱きしめた。

「エフェ、ごめん・・・ごめんよ、俺に出会ってしまったばかりに、こんな・・・こんな・・・」

「そう・・・私はメイファじゃない・・・あなたに出会えて・・・あの頃の私はもう・・・」

「もうしゃべらないで・・・お願い、誰か・・・お願いエフェを助けて・・・」

「ねぇイース・・・私の目を見て、そして・・・いつもみたいに呼んで欲しい・・・」

「エフェ、エフェ・・・エフェ、俺のエフェ、独りにしないで・・・お願いだよ・・・エフェ・・・」

「そんな顔しないで・・・、私・・・・あなたに・・・、あなたに出会えたこと・・・後悔なんてしていないわ・・・ありが・・・とう・・・」

エフェの意識が混濁し、イースレイの髪を掻き揚げていた震える指からも徐々に力が抜けていく・・・。

まるでスローモーションのようにエフェの手が床に落ちた瞬間、イースレイの悲愴な咆哮がプラント内にこだましたのだった。

 

To be continued・・・

 
                            Next・・・長月のいつかどこかで
 

 

☆あ と が き☆

長らくお待たせいたしました、Act7やっと掲載です!

読んでいただければお分かりのように、サイドストーリー的なものを中心とした総集編になりました・・・ちょっとだけ新しい伏線も(^-^;)

残り3話で収束に向かう前に私なりに、各エピソードの補完が出来ないかなと思いこのような内容にしました。

もちろん、Act1~6までを読んでいらっしゃる方たちに向けての相互補完になっているため(なっているはず・・・^^;)私の文章では表現していない部分も多々ありますので、今一度Act1~6、そして今回のAct7全ての物語を読んでいただけると幸いです。

 

途中、皆さんのストーリー、登場人物などを踏まえて上で、文章などを引用させていただきました。

引用にあたり、どうしても、つながりが不自然になってしまうために、セリフや表現を変えている部分もあります・・・ゴメンナサイ。。。

ドラマを持たせたかったので、ルナさんが書かれたAct6ラストシーンはロメオさんが消える前に医療カプセルを取り戻して・・・としました。どんでん返し的なつながりになり過ぎないように、ルナさんの書かれたパートと重複した部分がどうしても出来てしまいました・・・ルナさん、ごめんなさい。。。

 

オルゴーモンとの戦闘ではその凄惨さを表現したくて、お二人の方に亡くなって頂きました。。。すみません、私が勝手にあみだクジでコギーさん、ギンジロー君にその役を決定しました。

お二人に決めてから物語を組み立てたのですが、お二人の選出に他意はありません・・・あ、もちろんエフェさんにも・・・ごめんなさい。

 

Act7、いかがだったでしょうか?いろいろな映画や小説を参考に、辞書を引くこと数十回・・・私にとってはすごく難しい執筆作業だったので無事掲載できて、今はただ、ほっとしています(^-^;)

それでは、てぃらみす(長月)さん、ニーナさん、ジローさん、残りのパートをがんばってくださいね♪

 
 
【Act7 番外編】

そのころ、クライズシティでは・・・

(・Д・)「最近お客さん来ないなぁ」

ガラガラガラっ

(・Д・)「お?へい!いらっしゃい!!」

クロ「醤油ラーメンひとつくださ・・・あっ!」

(・Д・)&クロ「また、アンタか!!

 

To be continued・・・?

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2007年3月29日 (木曜日)

大いなる螺旋と咆哮の中で僕は舞う【Act7予告編】

この前あなたが「きれいな色だね、似合っているよ」って言ってくれたから、この安物の口紅は私のタカラモノになった・・・

その時あなたが「君の髪、そのままでいつも素敵だよ」って言ってくれたから、染めるのもやめました・・・

あの夜あなたが「ピアノを弾いている君は、なんだか輝いているね」って言ってくれたから、ますますピアノが好きになったの・・・

今日あなたが「まだ君のこと、よく知らないけれど、嬉しい時も、悲しい時も、楽しい時も、そして、もちろん寂しい時も、君のそばにいつでも居られたら嬉しいな・・・大切にしたいんだ」そう言ってくれたから、私は「はい」って応えたの・・・
                             【メイファの日記より抜粋】

 

突如グラール太陽系全惑星を襲った特殊なSEEDによる炎侵食。

深刻な炎侵食が進む惑星パルム、その浄化ミッション最前線へ大切な人を残し、出立するイースレイ。

ガーディアンズの中枢にいながら危険な思想を元に、SEEDをバイオレベルで操作しようと企むロメオ。

元の仲間達に導かれるように運命に翻弄されるハルル。

同盟政府、ガーディアンズの混乱の中で暗躍する謎の組織。

巨大な陰謀の中、かけがえの無い出会いと、別れの狭間であがく仲間達。

次回「大いなる螺旋と咆哮の中で僕は舞う:Act7」真実はいつも残酷に人の気持ちを蝕んでいく・・・。 

 「そんな顔しないで・・・、私・・・あなたに出会えたこと、後悔なんてしていないから・・・」

               当ブログにて近日公開

 

最新第6話はこちらで公開中です。1~6話全てのリンクもこちらにございます、ぜひご覧下さい。 

 

☆予告編掲載について☆

お友達のイースレイさんが企画されて、私も参加しているブログリレー小説。

第7話は私の担当です・・・とうとうきてしまいました(^-^;)

まだ、大丈夫かなと、自分の小説「暖かな雪の降る夜に」第4話を執筆中だったため少々混乱しています(+_+)

「大いなる螺旋と咆哮の中で僕は舞う」・・・第7話執筆にあたり、第1~6話を読み直し、私なりにストーリーと描かれていない部分をまとめ、考えてみました。

タイトルにある螺旋というキーワード、登場人物の相互関係、ストーリーの補完、そして私のパートにて描く予定の物語・・・その指針にしようと【予告編】という形で掲載しました。

メイファさんの日記とあるのは、実際のブログなどではなくて劇中日記です。

登場人物についても私なりにまとめてみました、せっかくなので掲載したいと思います。

ストーリーの補完、わたしのパートの鍵にもなる設定も追加されていますので、ご覧下さい。

 

【登場人物】

イースレイ 物語の主人公。ガーディアンズ、浄化任務を受けてパルムへ向かい、そこで巨大な陰謀に巻き込まれてしまう。

エフェ イースレイと出会い、殺伐とした世界よりも静かな暮らしを選んだ・・・彼女は実は・・・

ユイ ガーディアンズ・パルム炎侵食浄化前線第二小隊の隊長、窮地をイースレイ・ジローに救われ合流。 左手の義手により人間ながらSUVの召喚ができる。

ギンジロー パルム前線第二小隊隊員。暗所恐怖症のガーディアンズ。

謎の人物 ヴァーラとの戦いを終えたギンジローの背後に立っていた・・・

ジロー パルム支部で今回の浄化作戦の相棒として、イースレイと出会う。その左腕には、今ではもう骨董店でしか見かけないような時計がはめられている。

ラピス 元ガーディアンズ(公式記録では死亡)にして賞金稼ぎだった経歴を持つキャスト、長月と行動をともにする。ガーディアンズへの不信感、疑惑、そして・・・。

長月 元ガーディアンズ(公式記録では死亡)のキャスト。ある目的のために、ハルルをレリクス深部までラピスを使い誘導、敵を欺くにはまず味方から。

コギー ガーディアンズのキャスト。アウクソーとペアで行動し、イースレイたちがもともと向かう予定だった、野営前線基地で彼らと合流するために待機していた。

アウクソー ガーディアンズのキャスト。コギーとは幾多の戦いをともにした戦友であり、親友。

茶色の髪の女性・紫色のパーツに身を包んだキャスト パルム草原でヴァーラとの戦闘を終えたギンジローと衝突。

ハルル 「戦闘の女神」の二つ名で知られるビースト。ガーディアンズパルム支部レリクス方面部隊隊長。恥ずかしい・・・

ちょちょ 元ガーディアンズ。公式記録では死亡、長月と行動を共にする。

雅桜 元ガーディアンズ。公式記録では死亡、長月と行動を共にする。

ルナ コギーとは旧知のガーディアンズ。ジローの・・・、自らの志願でイースレイたちとレリクスにて合流。

クローンマガシ ??? ジローの行く手を阻んだ謎の存在。

ロメオ ガーディアンズ所属SEED研究所所長、フォトンとSEED研究の第一人者。

トシ ガーディアンズ。ロメオの思想に傾倒、用心棒としてロメオに随伴。

にゃんこ ガーディアンズ。ロメオの洗脳操作によりロメオの用心棒に・・・。

クロ ラーメン好きのユイの友人。

(・д・)ゲンゾウ クライズシティにあるPM専門ラーメン店「チコ」店主。人気はその店名にもなっている「チコラーメン」。

 

こうしてみると、たくさんのお友達のお名前がありますね(^-^;)

赤字の登場人物はすでにストーリーに組み込まれていなかったり、クローンマガシさんなどは私には良くわからないキャラクターなので、私のパートにも組み込まれない可能性があります。

予告編、登場人物データともに、Act7への伏線も多数含んでいますので、すべての要素を盛り込みたいと思っています・・・

あ、言ってしまいました。。。大丈夫なの、私(T-T)

蛇足ではありますが、ラピスさんのブログにてラピスさんの過去についての、ユイさんのブログではユイさんの義手についてのサイドストーリー的に楽しめる小説も展開されています、こちらからもヒントを頂きました。勝手にスミマセン・・・

次のてぃらみす(長月)さんに上手にバトンタッチできるよう、がんばりますのでお楽しみに(*^-^*)

 

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